本誌連動企画「ミレニアル俳優」 寛 一 郎、サラブレッドの苦悩と挑戦。
Culture 2018.07.02
現在発売中のフィガロジャポン8月号では、実力派ミレニアル俳優たち6人の瑞々しいポートレートを掲載! そのウェブ連動企画として、本誌で紹介した俳優たちのスペシャル動画付き13問13答と生声インタビューを特別公開。
第4弾は、祖父・三國連太郎、父・佐藤浩市というピカピカの3世俳優、寛 一 郎。有望な新人を見出しては鍛え上げることで有名な瀬々敬久監督に見込まれ、この夏公開の『菊とギロチン』でメインキャストに。いまウワサの実力派サラブレッドに、いざ接近。
素顔の寛 一 郎に、13問13答!
Q.1 最初に好きな女の子にプレゼントしたものは?
Q.2 飼ってみたい動物は?
Q.3 弱点は?
Q.4 いちばん好きな飲み物は? ▶ジャスミン茶。それ以外はほとんど飲まない。
Q.5 全曲ダウンロードしているアーティストは? ▶リンキン・パーク。僕、ロックが好きなので。
Q.6 お風呂のスタイルは? ▶シャワー。できれば朝・夜両方入りたい。
Q.7 よく見る夢は? ▶金縛りにはよく遭う。小学生くらいの時から……合計1000回くらい(苦笑)。
Q.8 財布の形状は? ▶僕、お財布持たないんです。
Q.9 何年も続けているこだわりは? ▶三日坊主なので…。何か頑張りたいなと思っているんですが。
Q.10 最近泣いた出来事は? ▶基本的に泣かない。小学校以降はほとんど泣いてないです。
Q.11 ついついやってしまうゲームや見てしまうウェブサイトは? ▶お笑いを観ちゃいます。特にインパルスさんが好きです。
Q.12 今日ポケットに入っているものは? ▶お金と携帯とイヤホン。あとタバコ(銘柄はメヴィウスのオプションの5ミリ)。
Q.13 好きな香りは? ▶ペンキの塗料の匂い。別にシンナーやってるわけではないんですが(笑)。
レショップ tel: 03-5413-4714
モアライド tel: 03-6450-2620
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寛 一 郎にスペシャルインタビュー!
昨年、俳優デビューするなり、映画『心が叫びたがってるんだ。』ではケガで甲子園に行けなかった野球選手を、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では山田涼介、村上虹郎とともに人生に投げやりになっている不良……と、主要な役柄を任された。どちらも若くしての挫折が色濃くにじむ役。クラシックな役柄が似合うのは彼の個性に違いない。寛 一 郎、21歳。
© 2018 「菊とギロチン」合同製作舎
公開順は3作目になるが、7月7日に公開の『菊とギロチン』が実質的なデビュー作。演じるのは大正時代の実在のアナキスト、古田大次郎。中学の時に、紡績工場で働く女工たちの悲惨な労働状況に憤り、早稲田大学入学後は、大杉栄をはじめ社会主義者と交流を深め、労働者運動に身を投じるように。大正12年9月1日、関東大震災の混乱のさなか、大杉栄が東京大手町の憲兵隊本部で扼殺されたことを受け、古田は盟友、中濱鐵(東出昌大)とともに復讐を誓い、世の中の顛覆を目指す。憲兵から身を隠している時に、当時人気を博した女相撲の力士たちと知り合い、交流を育む様を描いたのがこのドラマである。
「演技が何かもわからない状態でオーディションを受けて、選ばれた後に脚本を読んだ時は、アナキストがどういうものかも知りませんでした。ただ、古田が残した『死の懺悔』という本を読むと、意外といまっぽい感覚というか、いい意味で彼の童貞臭さを感じたんです。実はギロチン社はたいしたことをしていなくて、むしろ、ほとんど何も成し遂げていない。中濱鐵なんて口だけ番長みたいな人(笑)。古田は寡黙だったというから、ふたりは陰と陽で、だからこそ相性がよかったんでしょうね。古田は自分たちが目指したことを認められたい、褒められたいと女々しく文章に残していて、そういうヘタレな部分がすごく愛くるしく感じられ、そこから人物像に入っていきました」
© 2018 「菊とギロチン」合同製作舎
『64-ロクヨンー 前編/後編』、『友罪』など、骨太な題材を描くことで知られる瀬々敬久監督に対しては、「何にも演出してくれないし、何にも言ってくれない。自分でアクションを起こしてコミュニケーションを取れと檄だけ飛ばされ、いま振り返るとありがたかったんですけど、撮影中は『一回、殺してやろう』と思っていました(苦笑)。自分へのふがいなさで悔しくてたまらない時、中濱鐵役の東出昌大さんが1日付き合ってくれて、いろんな話をして下さり……本当に素晴らしい人です!」
「死の懺悔」は憲兵に捕まって、獄中で書いた古田の文章をまとめたもので、大正時代、若者たちのベストセラーとなった。その中には、父親の期待を裏切った息子の独白も赤裸々に描かれている。寛 一 郎は、祖父に三國連太郎、父が佐藤浩市という日本映画史に名を刻む名優を家族に持つ。
「小さい時から、比較されないということがなかった。そういう意味で、比較されることの耐性は人よりもずっと強いと思いますし、それが自分の特性だと思っている。これから仕事をすればするほど、同世代の俳優と比べられるでしょうけど、むしろ、比べられる人が増えていくことは、自分にとっては励みというか、原動力になっていますね」
普段は携帯とイヤホンと、1日使う小銭だけポッケに入れて、カバンも財布も持たない。求道者のような人だけど、「何もない時はお笑いの動画を見て、ひたすら笑っている」という意外な一面もあって、これからどれだけ化けていくのか、意外性に驚かされそうだ。
1996年8月16日生まれ。身長181cm。お笑い好き、甘党。7月7日公開の『菊とギロチン』主演。2019年には岡崎京子原作の映画『チワワちゃん』が公開予定。
『菊とギロチン』
関東大震災直後の大正末期、貧困と出口の見えない閉塞感にあえぐ日本。中濱鐵(東出昌大)や古田大次郎(寛 一 郎)をはじめとするアナキスト集団「ギロチン社」と、当時実存した女相撲力士たちの生きざまを描く。女性キャストにも木竜麻生や韓英恵といった演技派のフレッシュなキャストを揃え、『ヘヴンズ ストーリー』などで知られる瀬々敬久監督が、構想30年を経てアナーキーな青春群像劇に挑む。永瀬正敏のナレーションにも注目。
●監督・共同脚本/瀬々敬久
●出演/木竜麻生、東出昌大、寛 一 郎、韓英恵
●2018年、日本映画
●189分
●配給/トランスフォーマー
●7月7日より、テアトル新宿ほか全国にて順次公開
© 2018 「菊とギロチン」合同製作舎
http://kiku-guillo.com/
国内外の“ウワサの男”に注目したフィガロジャポン8月号が絶賛発売中!
ミレニアル俳優のスペシャル動画&インタビューを続々アップ!
●6/20(水)UP! 吉沢亮「ウワサの美形に超接近」(本誌P50-51)
●6/25(月)UP! 太賀「名監督に愛される秘密とは」(本誌P56)
●6/27(水)UP! 小関裕太「THE ハイスペック男子の魅力」(本誌P53)
●7/5(木)UP! 竜星涼「パリコレを歩いた衝撃の11頭身」(本誌P54-55)
●7/9(月)UP! 瀬戸康史「可愛い顔×男らしい生声のギャップ」(本誌P57)
photos:SHUNYA ARAI(yard), stylisme:SHINICHI SAKAGAMI(SHIRAYAMA OFFICE), coiffure et maquillage:MAKIKO SHIMADA, interview et texte:YUKA KIMBARA