シシド・カフカ主宰のイベント、『el tempo』が始動!

Culture 2018.08.30

この秋、まだ誰も体験したことのないリズムイベントが誕生する。
題して『el tempo(エル・テンポ)』。主宰するのはドラムボーカリストのシシド・カフカ。自身のルーツであるアルゼンチン・ブエノスアイレス発祥のリズムイベントに魅了された彼女の呼びかけに、名だたるドラマー・パーカッショニストたちが参加を表明し、話題になっている。

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シシド・カフカがこの秋、新しいプロジェクトをスタートする。

今年3月にはディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』の日本語版エンドソングを東京スカパラダイスオーケストラとともに担当し、7月にはアルバムの発売を控えて多忙を極めていたであろうこの春、シシドは単身ブエノスアイレスへ渡った。パーカッション奏者サンティアゴ・バスケスに師事し、彼が開発したサインシステム「Rhythm with Signs」を自らコンダクター(指揮者)として学ぶためだ。

サインシステムとはどんなものなのか? 彼女が2カ月にわたる留学で経験したことは? 日本で主宰する『el tempo』に込めた想いとは?  シシド・カフカに話を聞いた。

アルゼンチンで生まれた、サインシステムとは。


ブエノスアイレスで毎週開催されるリズムイベント『La Grande』にシシド・カフカが出演!

——初めてブエノスアイレスでサインシステムを使ったイベントを観たのは2015年だったそうですね。その時の第一印象は?

とにかく“気持ちのいい場所だな”と思いましたね。その日は晴れていて、空の下でみんなお酒を飲み、人とおしゃべりしながら、大きなステージでミュージシャンがパーカッションを叩くのを聴いていて、ああ、こういう場所好きだなあ、と思いました。

そしてよくよくステージを見たら、ハンドサインをしているコンダクターが踊りまくっていたんです(笑)。踊りながらお客さんの反応を見て、奏者にサインをして、お客さんを盛り上げて……。こういうリズムだけの音楽イベントって日本ではあまりないですし、南米の訛りのあるリズムやパーカッションは自分にとって斬新なものでしたが、すっと心に届いてきたんですよね。その時に、ああ、これは日本人にも受け入れてもらえるんじゃないかな、日本でやりたいな、って思いました。

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サンティアゴ・バスケス(Santiago Vazquez/中央)主宰のパーカッションイベント『La Bomba de Tiempo(ラ・ボンバ・デ・ティエンポ)』。2006年より開催され、毎週2,000人もの観客を沸かせている。

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サンティアゴ・バスケスはサインシステム「Rhythm with Signs」を学ぶ教育機関CERPS(Center for Studies of Rhythm and Percussion with Signs)をブエノスアイレスに設立。今回、シシド・カフカはここに留学した。

——今回、自らハンドサインを学んで、どう感じましたか。

“大変!”って思いました(笑)。音階のある楽器に対するサインも含めると140〜150種類あるので、それを覚えるのも、きちんと理解するのも大変でした。でもコンダクターのサインを見ながら演奏していると、魔法をかけられたような感じがして、ものすごく気持ちが高揚して、ますます興味深いと思うようになりましたね。

——学校ではどんなクラスに参加しましたか?

コンダクターとしてハンドサインを学ぶクラスと、先生や生徒さんのハンドサインを見て演奏するクラスと、サバールという太鼓に特化したクラスを重点的に受けていました。

サバールはセネガルの打楽器で、セネガル人の先生が教えてくれるんですけれど、それが難しくて。サバールのリズムは、簡単に言うとメトロノームのティックタックティックタックという簡単なリズムに乗っからなくて、いわゆるリズムの訛りがすごく強くあるように私は感じました。何をしているのかわからない、というところから始まりましたね(笑)。

——なぜサバールを学びたいと思ったのですか。

ひととおり授業を全部受けてから、どれを取るか選んでいったのですが、なぜかサバールにものすごく興味が湧いて。おもしろいリズム感が自分の中で養われるんじゃないかと思って、毎週通っていました。

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写真左上が西アフリカ・セネガルの民族楽器、サバール。くり抜いた木に皮を貼った太鼓で、手とスティックで叩いて演奏する。 photo : KAVKA SHISHIDO

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ブエノスアイレスでライブに出演。

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シシド・カフカが出演していたイベント『La Grande』にて。ジャンルを超えた奏者たちが毎週、リハーサルなしのセッションライブを繰り広げる。

——留学中、自身のインスタグラムで、苦手な分野がわかったと書かれていましたが、どのような場面でそう感じましたか?

たとえば4分の4(拍子)のタッタッタッタッ、という中で3連符や5連符に移り変わっていったり、ちょっとずつずれていくけれど元のリズムは変わっていない、というようなのが私、すごく苦手だったんです。自分のやっている音楽のジャンルでは、避けて通ろうと思えば避けて通れたのですが、クラスではそういうものの応酬で。ひたすら向き合い、先生に「カフカ、わかったか」と聞かれて、「わかってません!」って言いながら(笑)、何度か繰り返してもらったり。勉強するために行っているので、いまが学ぶチャンスなんだろうなと思っていました。

——逆に、これは自分にとって得意な分野だ、やはりこれが好きだ、とあらためて感じたことはありますか。

打楽器のリズムを感じていることがやっぱり好きなんだな、とは強く感じましたね。あまり経験のないラテンのリズムであっても、自分の中にすんなり入ってきて、演奏してみたい!という衝動に駆られるものなんだなあ、と思いました。

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『La Grande』が開催されるライブハウス、Santos 4040のバーカウンターと、出演するミュージシャンたち。photos : KAVKA SHISHIDO

——ライブにも毎週出演されていたとか。ハンドサインのイベントにミュージシャンとして参加して、どう感じましたか。

初めてライブに行った日に、先生から半ば強制的に「叩くだろう?」と誘われて(笑)、「あ、叩くんだ、私」っていう感じで参加しましたが、ものすごく有意義でしたね。ブエノスアイレスの、プロ中のプロのアーティストたちと一緒に音を合わせられたこともそうですし、自分がドラムを始めたアルゼンチンでステージに立ってみたいという夢も叶いましたし、自分の奏でるリズムで踊ってくれるお客さんがいたのもうれしかったですし……すべてが本当にうれしかったです。

3〜4回出演した後、学校で同じクラスの人に、君はもうブエノスでファンを獲得したんだね、と言われたんです。「シシド・カフカ」って呼ばれてステージに立つと、あ、あいつが叩くぞ、って観に来た人を何人か見かけたらしくて。街でも、この前あのイベントで叩いてた子だよね、と話しかけられました(笑)。そういうこともうれしかったですね。

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鏡に映る自身と会場を撮影。 photo : KAVKA SHISHIDO

——“単純に音を楽しむ感覚”を失いつつあったに、今回の留学で自分を解放して音を楽しむ感覚を取り戻せた、とインタビューなどでおっしゃっていたのが印象的でした。楽しむ感覚を失っている、とはどんな時に感じていましたか。留学中に、楽しむ感覚を取り戻せたと感じたのはどんな時ですか。

たとえばライブを観に行っても、研究するような目で観てしまったり、素晴らしいものを観て、“わー、素晴らしいね!”じゃなくて“あー、悔しいな”、って思ってしまったり……。誰しも持っている視点だとは思うんですが、そういうことに息苦しさを感じ始めていて、自分自身がドラムを叩く時や歌う時も、ああしなきゃ、こうしなきゃと、どちらかというと頭で考えるほうが先に立ってしまうことが多くありました。

ブエノスアイレスで私が毎週出演していたイベントは、その場でのジャムセッションなので、1曲も知っている曲がないわけです。誰も私のことを知らないから、何をしたって害もない(笑)。ただただ音楽を聴きながら、お酒を飲んで、素直に身体を揺らしていると、日本で感じていたかせが外れていって、それを毎週のようにやっていたら、どんどん楽しくなってきて。ああ、音楽の楽しみ方ってこうだったよな、と感じて、その感覚を持って日本に帰ってこられたのはよかったなと思います。

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シシドが愛用するアルゼンチン発のブランド、トラマンドのデザイナー、マルティン・チュルバ(左)と。

——7月に行われたアルバム『DOUBLE TONE』発売記念ライブでは、アルゼンチンで購入された楽器が登場しましたね。この楽器のどんな点に惹かれましたか。

アルゼンチンで生まれた打楽器というものが、意外にもふたつしかないそうなんです。あの楽器は「ボンボ・レグエロ(Bombo Legüero)」といって、アルゼンチン特有の打楽器のうちのひとつだったんです。向こうでできた友人の家にボンボがあって、叩かせてもらったらすごくいい音がしたので、せっかくここまで来たし、記念に買っていけたらいいなと思っていたら、マリオ・パス(Mario Paz)という有名な作り手の方に繋いでいただけて。この1週間以内に買って帰りたい、みたいなことを突然言ったのに(笑)、彼の工房を訪ねることができて、用意してもらえたもののひとつがとてもいい音がして、相性もよかったので、連れて帰ってきました。

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7月20日の『DOUBLE TONE』リリース記念 –リメンバー・ライブ–では、シシドがボンボ・レグエロを演奏する場面も。

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ボンボ・レグエロは、木をくり抜いた胴に山羊などのファーが張られているのが特徴。 photo : YUMICO OTSUBO

——そのほか、留学中に印象的だったエピソードがあれば教えてください。

街並が“よその国”に感じられました(笑)。3年前は番組の収録のために訪れたので、守られた環境で、いろいろな人が周りにいる中で街を見ていました。今回はひとりきりで2カ月過ごすという、前回とは違う心持ちだったこともあり、全然違う景色を見られました。

以前通っていた中学校は、目の前を何度も通っていたのに、しばらくの間まったく気付かなくて。住んでいた家も、建物自体は変わっていないけれど、周りのお店が変わって雰囲気が違いましたし、当時行っていた公園にはたどり着けないし(笑)。以前の生活区域とは違うところで生活して、散歩をして、街の違う面をたくさん見られたのは、自分にとってよかったです。

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光と影の共演が美しい、夜のブエノスアイレス。 photo : KAVKA SHISHIDO

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猫が好きなシシドは通学や散歩中に出会った猫たちを撮影。「この子は美人さんでしたね」 photos : KAVKA SHISHIDO

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『el tempo』という新しい挑戦。

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『La Grande』での出演最終日、シシド・カフカは初めてコンダクターとしてステージに立った。

——10月の『el tempo』では、ドラムボーカリストのカフカさんが、ドラムでもボーカルでもなくコンダクターとして指揮をします。その意味でも新しい挑戦をすることについて、いまどう感じていますか。

“えらいことを始めちゃったな”と思っています(笑)。でも、いま私だからこそできることなんじゃないかとも感じていて、すごく奇抜なことを始めたという感覚はあまりなくて。初めての道を歩んでいるのに、納得もしているというか。3年前に観てからずっと妄想し続けていたのもありますが、いつかやることだったのかもしれないな、という感覚です。たくさんの方に賛同していただけたのもありがたいですしね。畑を買って、種を蒔き始めたので、あとはちゃんと実らせないとな、って(笑)。

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『el tempo』のロゴ。赤い丸は日本、青い丸はアルゼンチンを表している。

——『el tempo』のロゴもカフカさん自身が考案されたとのこと。どんな想いが込められていますか。

ドラムは太鼓もシンバルも、ほとんどが丸で構成されているので、自分にとって丸はすごくなじみが深いというのはありました。それにアルゼンチンと日本はちょうど直線上、地球の反対側にあって、どちらも国旗に太陽が描かれているんです。だから丸がキーポイントだと思っていました。

——初めてリズムイベントを観た時、日本人にも受け入れてもらえるのではと思った、とおっしゃっていました。どんな点が日本人に合っている、楽しめると思いますか。

「ラテンのリズム」と聞くと、日本の方の多くは自分にはなじみがないと思うかもしれないけれど、世界中どの国にも特有のリズムがあって、それに対して身体や心が反応するというのは、誰しも持っている感覚だと思うんです。日本では和太鼓やお祭りのお囃子を聴くとぞくぞくして、お、来た来た!って思いますよね。生きていけば生きていくほど私は日本人だなと思うのですが、その自分が3年前に、ブエノスアイレスでリズムイベントを観た時にすごく反応したので、こんなに保守的な私がこんなふうに感じるんだとしたら、これは日本人も楽しめるんじゃないかなって(笑)。どの国でも受け入れてもらえる演奏方法ではないかなと思ったんです。

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シシドがフィガロジャポンのために選んでくれた写真にも、丸いモチーフが多いという共通点が。 photo : KAVKA SHISHIDO

——ハンドサインは140〜150種を超えるとのこと。特にお好きなサイン、つい多用してしまうお気に入りのサインはありますか?

(人指し指、中指、薬指の3本を立てて、その手の甲の真ん中あたりにもう一方の手を水平に添えながら)“タタタ”ですね(笑)。タカタカタカタカタカタカ……って、4分の4のリズムが乗っかっているとして、このサインでキューを出したら、その瞬間だけ3連が入るんです。タカタカタカタカタカタカタタタ、タカタカタカタカタカタカタタタ、これ、好きなんですよ(笑)。上下して、下に下がった時が始めるタイミングです。

——そういうサインを瞬時に見分けてみなさん演奏しているんですね……!

2時間の演奏なら、奏者は2時間コンダクターをガン見するというのが最初のルールなんです(笑)。

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格式あるシアターのように美しいここは、ブエノスアイレスで有名な本屋さんだそう。 photo : KAVKA SHISHIDO

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アルゼンチンでフォルクローレを歌うCalorina Pelerittiと。

——今回、グループやジャンルを超えてミュージシャンたちが集結するのは、新作『DOUBLE TONE』のセッション盤を含め、これまでにもさまざまなミュージシャンとセッションをしてきたカフカさんならではだと感じました。セッションの楽しさ、魅力はどんなことだと思いますか。

そうですね……ジャンルというものへのこだわりが、私自身どんどんなくなってきています。昔は「ロックじゃなきゃ!」と思って、自分自身のチームでも、ロックではないようなサウンドが入ってくると抵抗を感じていましたが、いまはドラムボーカルというプレイスタイルだからこその多様性も見えてきています。もともと聴く音楽はジャンルレスだったので、もっと素の部分に従っていいんだな、と感じています。横山剣さんとご一緒した「羽田ブルース」も、どうしてジャンルの違う剣さんだったんですか?と聞かれますが、だって素敵じゃないですか!って(笑)。

ラテンのリズムが専門分野のミュージシャンが集まれば、リズムイベントができるのはたぶん当たり前なのですが、『el tempo』ではわりとロック方面のドラマーさんも多くて、このメンバーで一緒にリズムを作っていくことが日本の『el tempo』らしさになっていくのかな、と思っています。ラテンのリズムにまだ日本人が慣れていないのだとしたら、そうしたところから日本らしい特色が出て、聴きやすさが生まれるかもしれない。いつか海外で同じハンドサインを使っている人たちと融合した時に、おもしろいことができたりしないかなあ、と遠い先のことまで思い描きながら、日本らしい『el tempo』ができたらいいなと思っています。

シシド・カフカ「羽田ブルース」feat. 横山剣 with CRAZY KEN BAND

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音楽と空間を、自由に楽しんでもらえたら。

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パーカッションイベント『La Bomba de Tiempo(ラ・ボンバ・デ・ティエンポ)』にて。会場は野外劇場やシアターを擁するCiudad Cultural Konex。photos : KAVKA SHISHIDO

——お客様の中には、やはり演奏するカフカさんを観たいと思う方も多いのではと思います。当日、カフカさんが演奏する場面はありますか?

約1時間のイベントの9割くらいは、コンダクトする私のお尻を見ていただくことになると思いますが(笑)、私の師匠のサンティアゴも当日来てくれる予定なので、彼がコンダクトする場面があったら、その時にはどうしようかな?と思っています(笑)。

——お客様には『el tempo』をどのように楽しんでほしいと思いますか?

これをしなければいけないとか、こうであってほしいということは特になく、お酒や食べ物も用意して、空間を楽しめるようにしたいので、その中で好きにリズムを楽しんでいただけたらいちばんいいなと思います。私はブエノスでハンドサインを使ったイベントをいくつか観ましたが、みんなが自由で、それぞれに会場の雰囲気とともに音楽を思いきり楽しんでいる状態がとても素晴らしかったので、そういう場所になればいいなと。気負うことなくいらしていただければと思います。

——『el tempo』について、もっとこんなことを伝えたい!ということがあればお願いします。

おそらくどんなに言葉で説明しても伝わりきらないのですが、1回観たらわかります!(笑) その日その場かぎり、ということがいちばんの魅力だと思います。失敗はひとつもなくて、たとえば全員の演奏を終わらせたつもりがひとりだけずっと演奏を続けていても、オーケー、じゃあもうちょっとやろうか!となる(笑)。サインと全然違う演奏をされても、オーケー、それに乗っかっていこう!ってなると思います。

ライブは前へ前へという、意識のぶつけ合いだったりもしますよね。リズムイベントはそういう感じではなくて、奏者がその場でコンダクターとやりとりをしているのを観るのは、ある意味ショー感覚というか、普段のライブとは違って見えるかもしれません。いつものあの人の牙がない、みたいな(笑)、こんな表情見たことない、と感じるかもしれないですね。そういうところも楽しんでいただければと思います。

10月21日に参加してくださるメンバーが、また全員揃う日はたぶんないと思うんです。回を重ねるごとに毎回違う組み合わせになって、違うリズムが生まれるので、1回1回見逃せない、楽しいイベントになるんじゃないかなと思っています。

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セッションの前、定位置に並べられた楽器たち。「主人を待っている感じがしますね」 photo : KAVKA SHISHIDO

3年前にシシド・カフカをインスパイアしたリズムイベントがこの秋、彼女自身によって日本に届けられる。日本の観客にも楽しんでもらえるようにと心を砕きながら、大切に育てられてきた『el tempo』。彼女の想いに共鳴した才能あふれるミュージシャンたちが集結し、日本で初めて披露されるその瞬間を、見逃すわけにはいかない!

Kavka Shishido
メキシコ出身。中学校時代をアルゼンチンで過ごし、ドラムを始める。ドラムボーカルのスタイルで2012年「愛する覚悟」でCDデビュー。ミュージシャンとして各フェスへの出演のほか、女優、モデルなど多方面で活躍中。
8月、折れたドラムスティックや割れたシンバルを使用したアクセサリーブランド、LAZZULをスタート。
9月23日(日)には中津川 THE SOLAR BUDOKANに出演。
http://www.shishido-kavka.com
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『DOUBLE TONE』
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東京スカパラダイスオーケストラと手がけたディズニー/ピクサー映画『リメンバー・ミー』日本語版エンドソングや横山剣 with CRAZY KEN BANDと共演した「羽田ブルース」など個性豊かなアーティストたちをフィーチャーした「セッション盤」と、シシド・カフカ自身が歌詞を綴った楽曲を中心とする「オリジナル」の2枚組。
2枚組CD+〈SHISHIDO KAVKA×YOHJI YAMAMOTO +NOIRスペシャルコラボTシャツ〉 ¥16,200
2枚組CD+DVD(初回デジパック仕様) ¥5,184
2
枚組CD ¥4,104

『el tempo(エル・テンポ)』directed by KAVKA SHISHIDO & SANTIAGO VAZQUEZ

開催日:2018年10月21日(日)
会場:寺田倉庫G3-6F
東京都品川区東品川2-6-10
17:00開場 18:00開演(19:30終演予定)
20歳未満の方は入場不可
入場料金:¥5,000(スタンディング/1ドリンク付き)
※9月12日(水)10:00より各チケットプレイガイドにて発売
出演者:
シシド・カフカ
サンティアゴ・バスケス
伊藤大地、IZPON(BANDERAS、Orquesta Nudge! Nudge!、鎮座DOPENESS & DOPING BAND)、岩原大輔(旅猫油団,小沼ようすけtrio)、歌川菜穂(赤い公園)、岡部洋一(ROVO)、金子ノブアキ(RIZE、AA=)、Show(Survive Said The Prophet)、はたけやま裕、MASUO(BACK DROP BOMB、PONTIACS、J)、茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)、芳垣安洋(ROVO,Orquesta Libre,Orquesta Nudge! Nudge! etc.)
(五十音順)
後援:アルゼンチン大使館
https://eltempo.tokyo

●問い合わせ先:info@shishido-kavka.com

>>『el tempo』チケットの読者プレゼントを実施中!(受付終了)

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