旧東ドイツのスーパーマーケットの裏方が紡ぐ、慎ましくも美しい日常。

Culture 2019.04.24

可憐なラブストーリーを包む、スーパーマーケットの舞台裏。

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ベルリンの壁崩壊後、国営のトラックターミナルを壊して旧東ドイツに巨大スーパーマーケットが建つ。そこで働く裏方たちの日常が、ドイツの新鋭の手で丹念にすくい上げられる。過去にいわくのある無口な青年が、夫のDVをつくろう同僚の年上の女性に淡い恋心を抱く。上司の元トラック運転手は、時代に取り残された欠落感を隠す。脇役にいたるまで人柄がゆかしく、日常の小波乱に緊迫感がある。試用期間を乗り切るか否か、青年の危なっかしさがヒヤヒヤ身につまされる。フォークリフトのバレエ的演出も才気煥発。

『希望の灯り』
監督・共同脚本/トーマス・ステューバー
2018年、ドイツ映画 125分
配給/彩プロ
Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開中
http://kibou-akari.ayapro.ne.jp

*「フィガロジャポン」2019年5月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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