不眠に悩む人が、ぐっすり眠るために試したいこと。

Culture 2019.05.16

禅の影響を受け、呼吸法やイメージトレーニングといった要素から成るソフロロジー。日本では分娩法と結びついて知られているが、フランスでは瞑想法としてポピュラーな存在だ。心身のリラックスに効くそのソフロロジーは、夜中の中途覚醒から不眠症まで、さまざまな睡眠障害の改善にも役立つという。

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ソフロロジーの提唱する呼吸エクササイズが、睡眠の改善に有効だという。photo:iStock

ストレスの予防や解消を促進する補完医療、ソフロロジー。入眠障害だけでなく、夜中に目が覚める中途覚醒、朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒などの原因となる不安を緩和する効果が期待できる。呼吸を整え集中力を高める簡単なエクササイズを実践して、日々のイライラや疲れの元になるストレスに打ち勝とう。

心身をリラックスさせるための呼吸エクササイズ。

寝つきが悪いという人には、腹式呼吸エクササイズを試すのがいちばんだ。落ち着いた静かな場所で横になって複式呼吸をすると、しだいに心拍数が低下して行き、心身がリラックスし、入眠しやすい状態になる。この簡単な方法を取り入れるだけで、自力でさまざまな睡眠障害を改善することができる。なにより、睡眠薬などの薬に頼らずに済むというのが魅力的だ。

羊を数えるのではなく、ポジティブなことを考える。

ソフロロジーの大原則のひとつである、なんでも前向きに物事を捉えるという思考法。これには気持ちを落ち着かせる効果があり、睡眠の改善にも応用されている。腹筋を使って呼吸しながら(息を吐く時、同時にネガティブで有害な考えを吐き出すようにしよう。このようなマイナス思考はリラックスの妨げとなり、精神の健康を損なう原因となる)、頭の中にポジティブなイメージや考えを充満させる。

ソフロローグ(ソフロロジーを導く人)はこの方法を活かして、良質な睡眠を取ることで得られるポジティブな効果を、被験者が習慣的にイメージできるようにさせる。たとえば、快適な目覚めで始まる疲れ知らずの1日を想像してみるといい。「早く朝が来ないかな」という気分になって、余計なことは考えずにベッドに直行したくなるはずだ。

気を逸らすために身体の一部のことを考える。

不眠に悩む人の多くに共通する問題は、自分が抱えている睡眠の悩みに執着してしまうことにある。就寝時間が近づくとそのことばかり考えてしまい、「寝つけなかったらどうしよう」という恐れから何時間も目がぱっちり冴えたまま、といった具合に。

ソフロローグの提案するエクササイズには、自分の身体の一部を頭の中でイメージするというものがある。たとえば自分の足首を思い浮かべてみよう。そして、頭の中で足首をいろいろな角度から眺めてみる。それが終わったら、今度は足の指を一本ずつ思い浮かべて同じようにじっくり眺める。自分の身体の一部分に集中するうちに、あなたの脳は「眠れない」というストレスを忘れてしまう。すると間もなく……その眠りが訪れてくれる。

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texte:La Rédaction (madame.lefigaro.fr)

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