若き才能が奏でる、シンフォニック・ジャズの公演へ!
Culture 2019.08.14
“シンフォニック・ジャズ”という音楽をご存知だろうか。
定番曲「ラプソディ・イン・ブルー」をはじめ、シンフォニック・ジャズ(symphonic jazz)とはオーケストラによってジャズ風表現を伴って奏でられるクラシック音楽のジャンルのひとつ。
東京芸術劇場では昨年まで、4年にわたって『N響JAZZ at 芸劇』を開催。『NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇』はその後継公演となる。写真は昨年の『N響JAZZ at 芸劇』より。 photo : HIKARU.☆
さまざまな優れたシンフォニック・ジャズの作品が作られてきているのに、コンサートで紹介される機会はとても少ない—そんな中企画されたのが、今月8月30日(金)に行われる『NEO-SYMPHONIC JAZZ at 芸劇』だ。
このコンサートの構成、作編曲を担当するのは、ニューヨークを拠点に活躍する若きジャズ作・編曲家の挾間美帆。ジャズ界で最も権威のある米「タウンビート」誌の特集“未来を担う25人のジャズアーティスト”で、アジアで唯一選出され、また「ニューズウィーク日本版」19年4月30日号“世界が尊敬する日本人100”にも選出され、話題になった。
ジャズ界の期待の新星、挾間美帆。 photo : HIROYUKI SEO
挾間美帆による2019年発表の新作アルバム『Dancer in Nowhere』。
指揮を担当するのはアメリカのシンシナティ交響楽団でアソシエイト・コンダクターを務める原田慶太楼。そして、イスラエル出身でニューヨーク在住の奇才ジャズピアニスト、シャイ・マエストロも参加。コンサートの第二部では自作曲(挾間美帆の編曲によるオーケストラ版)と、東京芸術劇場が委嘱した挾間による世界初演のピアノ協奏曲でソリストを務める予定だ。
指揮を務める原田慶太楼。 photo : CLAUDIA HERSHNER
第二部ではジャズピアニスト、シャイ・マエストロをフィーチャー。photo : GABRIEL BAHARLIA
シャイ・マエストロのアルバム『The Dream Thief』(18年)。
アメリカを拠点とする30代前半の若いアーティストたちが一堂に会し、新しいシンフォニック・ジャズを奏でる画期的なコンサート。ひと足早く芸術の秋を体感しに、ぜひ劇場を訪れたい。
音楽ライターの小室敬幸氏が作成したプレイリストで、公演前に予習するのもおすすめだ。
日時:2019年8月30日(金)19:00開演(18:00ロビー開場)
※18:40から挾間美帆によるプレトークあり。
会場:東京芸術劇場 コンサートホール
入場料金:S席¥8,000、A席¥6,500、B席¥5,000
●問い合わせ先:東京芸術劇場ボックスオフィス
Tel. 0570-010-296(休館日を除く10:00~19:00)
www.geigeki.jp/t/
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