大陸的スケールで描く、ある家族の美しき叙事詩。

Culture 2021.02.10

めぐる季節の絵巻のような、大家族の離合集散の叙事詩。

『春江水暖』(しゅんこうすいだん)

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景勝地のそぞろ歩きが決意や漂泊の心を秘め、その途上に雨や雪が降る。息長い横移動で対象を追うカメラの運動感に呼応し、長男夫婦が切り盛りする菜館を軸とした大家族の有為転変を描き出す。

記憶力が薄れ、成人した子らのお荷物となる老母。経済成長に悪戦苦闘してきた親が望む縁談を蹴り、薄給の高校教師と出奔して茨の道を選ぶ孫娘。孤立したふたりが魂で繋がる、夢とも現実ともつかないシーンなど、胸を震わせる挿話が随所に。

舞台は長江南部の歴史ある街・富陽。寄る辺ない老若男女が河辺に憩う。監督デビュー作にして悠然とした大陸的スケールを誇る。

『春江水暖』
監督・脚本/グー・シャオガン 
2019年、中国映画 150分 
配給/ムヴィオラ 
2月11日より、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開
www.moviola.jp/shunkosuidan

※新型コロナウイルス感染症の影響により、公開時期が変更となる場合があります。最新情報は各作品のHPをご確認ください。

*「フィガロジャポン」2021年3月号より抜粋

réalisation : TAKASHI GOTO

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