洗剤を使わない、5つのエコな洗濯方法。

Culture 2021.03.27

洗濯に洗剤は欠かせない、と思われているけれど、実はそんなことはない。地球環境にダメージを与えない、エコロジカルな代用品でお洗濯!

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液体洗剤に変わるエコな方法とは? photo : iStock

フランス家庭の年間平均洗濯回数は220回。各家庭で1年間に使用される洗剤の量は液体26ℓ、粉末40kgに上る。環境情報サイトPlanetscopeの報告によると、フランス人が1年間に使用する洗剤が環境に与える影響を試算すると、洗剤に含まれている合成界面活性剤によって、面積6ha、深さ1.5mの池のエコシステムを破壊していることになるという。

環境に配慮した洗濯のために家庭でできることとは? 5つの方法を紹介する。

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ソープナッツ

インドでは何世紀も前から広く利用されているソープナッツ。液体洗剤の祖先と考えてもらってもいい。汚れが落ちる秘密は、ナッツの殻に含まれるサポニンと呼ばれる生分解性の分子化合物にある。

効果は?
ナッツをお湯に浸ける(洗濯コースは30~60℃)とサポニンの働きで泡が立ち、洗剤と同じ役割を果たしてくれる。ナッツをコットンや麻の袋に入れ、洗濯槽に投入するだけ。ただし冷水だと洗浄作用は発揮されない。がんこな汚れを落とすには、重曹をスプーン1~2杯足すといい。

洗濯方法

・布製の袋にソープナッツの殻を数個入れ、洗濯物と一緒に洗濯機に入れる。
・お湯で洗濯する。
・ナッツは繰り返し使用できる。
 30℃のお湯で洗濯する場合、2~3回
 40℃のお湯で洗濯する場合、2回
 60℃以上のお湯で洗濯する場合は1回のみ

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マルセイユ石けん

フランスでは大型スーパーや石けん専門店、市場で市販されている、おなじみのマルセイユ石けん。バスタイムや食器洗いだけでなく、洗濯洗剤のエコロジカルな代用品としても活用できる優れものだ。

効果は? 
洗浄効果はばっちり。ただしグリセリンが配合されていないものを選ぶのがポイント。グリセリンは無色透明の粘性のある液体。グリセリン配合の石けんで食器を洗うとうっすらと膜が張ったようになるが、この薄い油膜は洗濯機の故障の原因になる。本物のマルセイユ石けんは72%が植物性オイルでできている。

洗濯方法

・マルセイユ石けん50gを1Lのお湯に入れ、よくかき混ぜて完全に溶かす。
・ぬるま湯1Lに重曹大さじ2杯を加えてよく混ぜる。
・石けんを溶かしたお湯と重曹を溶かしたぬるま湯を混ぜる。
・溶液を空の清潔な容器に注ぐ。
・そのまま一晩置く。

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木灰

エコロジカルな上に、冬の暖房に暖炉を利用する人ならタダで手に入る。灰には洗濯物の汚れを水に溶かし出す働きをする界面活性剤が含まれている。灰を扱うときは手袋をはめて慎重に作業を。灰に含まれるカリは肌荒れの原因になる。

効果は? 
軽い汚れもの向き。デリケートな素材には使用しないほうがいい。レース、カシミヤ、絹の洗濯に使うと生地を傷める可能性がある。なお、泥や土など鉱物系の汚れを落とすのには適さない。

洗濯方法

・150gの灰を1Lの水に混ぜる。
・そのまま1日浸けておく。途中で4回以上かき混ぜる。
・マイクロファイバークロスで漉す。
・空いた洗剤容器をきれいに洗い、出来上がった溶液を移す。
・エッセンシャルオイルを数滴垂らしてもいい。

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ツタ

自然の恵みはすばらしい。なんとツタの葉も洗剤の代わりになる。ソープナッツと同様にツタの葉にはサポニンが含まれている。ツタの葉を50枚ほど摘み取り洗っておき、それを1Lの水に混ぜるだけで完成。

効果は? 
汚れはきれいに落ちるし匂いも取れる。

洗濯方法

・きれいな水でツタの葉を洗う。
・鍋に水を張り、そこにツタの葉50枚を浸ける。
・鍋を火にかけ、蓋をして15分間沸騰させる。
・鍋を火からおろし、そのまま24時間置いておく。
・目の細かいザルで漉す。
・冷暗所で2週間保存できる。

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ホワイトビネガー

マルセイユ石けんが魔法の石鹸なら、ホワイトビネガーは魔法の液体。除菌剤として利用されるホワイトビネガーは洗濯にも使える。水垢防止効果があるため、洗濯機を清潔に保つのにも有効で、まさに一石二鳥。

効果は? 
洗濯物の除菌・消臭に加え、衣類の色落ちも防いでくれる。洗濯物がふんわりと仕上がり、静電気を抑える効果もある。

洗濯方法

・洗濯機の液体洗剤投入口にホワイトビネガーを2分の1カップ注ぐ。
・洗濯機を回す。

 

texte : Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)

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