ハリー王子とメーガン夫人の結婚式をプレイバック！

Culture 2021.05.20

ゲスト到着、誓いの言葉、群衆に挨拶……。メーガン・マークルとハリー王子がセントジョージ礼拝堂で結ばれたのは、2018年5月19日のことだった。3年後のいま、この結婚式のキータイムを振り返りながら、あの日を追体験！

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ハリー王子とメーガン・マークルは、セントジョージ礼拝堂の前でキスを交わした。（ウィンザー、2018年5月19日）photo：Getty Images

英国からも海外からも集まった数十万人の好奇心いっぱいの群衆がウィンザーの街を急ぐ。人混みの中には、英国の国旗とシンボルカラーの帽子や上着が見え隠れし、新郎新婦のポートレートのお面を付けた人さえいる。

背景には、ウィンザー城がその重厚な姿を見せる。この機会にメーガン＆ハリー・セントラルと名前を変えた駅には、徒歩で結婚式に向かう市民ゲストが到着しはじめた。ロイヤルウェディングへの招待客は、総勢2640人以上。その中の600人が、宗教セレモニーに出席する。

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ゲスト入場。ハリウッドと英国貴族が肩を並べて。

10時30分。ゲストが到着し始める。女性たちは、招待状に記された通り、帽子をかぶっている。招待客の新しい顔ぶれは、英国君主制の新しい顔を象徴するかのようだ。英国貴族とニコラス・ホルムズらのチャールズ皇太子の友人たち、ジェームス・ブラントやエルトン・ジョンといった英国ミュージック界のスターたちとハリウッドのスターが肩を並べている。

【写真】英国vsハリウッド！ロイヤル婚を彩るセレブの装い。

全員が、明確な注意事項を受け取っている。写真もセルフィーも、セレモニーの間はご法度。アメリカの俳優イドリス・エルバが黒いネクタイのスーツ姿で、パートナーの腕をとって登場したのを皮切りに、サングラスをかけたハリウッドの女帝オプラ・ウィンフレーがピンクのドレスにバラの花を飾った帽子を合わせて登場。すぐそばには、レディ・ダイアナの弟チャールズ・スペンサーが３人目の妻の腕をとって続く。

10時45分。最初のゲストが礼拝堂で席に着く。ジェームス・ブラントはピーターパンカラーの花柄のドレスを着たパートナーと腕を組んで、市民ゲストとともに笑顔で到着。市民ゲストの中には、マンチェスターのテロで生き残った12歳の少女もいる。チェルシー・デイヴィーやクレシダ・ボナスなど、ハリー王子の元カノたちも姿を見せている。

11時20分。妊娠中のピッパ・ミドルトンが到着。今日のライトグリーンのドレスは495ポンドのフォールドのもの。2011年の、姉の結婚式の時の鮮やかな衣装とは天と地ほども違う慎ましさ。ミドルトン一家は父のマイケル・ミドルトン、母のキャロル、弟のジェームズまで、一家総出だ。

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ジョージ＆アマル・クルーニーも驚きの列席

アマル・クルーニーはステラ・マッカートニーのワンピースをまとい、ジョージ・クルーニーとともに到着。（ウィンザー、2018年5月19日）photo：Abaca

11時25分。スーツのポケットに手を突っ込んで、あのハリウッド俳優が到着。真っ黄色の装いの妻、アマル・クルーニーの腕を取っての登場だ。続くのは、デイヴィッド＆ヴィクトリア・ベッカム。彼女の装いは、マリンブルーのドレスにおそろいのヴェール付きの帽子。礼拝堂の中では、人々が新郎新婦の到着を待っている。

30分後、テレビ司会者のジェームズ・コーデン夫妻、女優のプリヤンカー・チョープラーが到着。パトリック・J・アダムス、ジェシカ・トーレスら、ドラマ「SUITS／スーツ」のチームがそろって、エレガントに入場する。12時少し前、ウエストを絞ったペールピンクのドレスを着たテニスチャンピオンのセリーナ・ウィリアムズが、アレクシス・オハニアンに腕を取られて姿を現わす。

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ロイヤルファミリーが注目を集める

アンドルー王子の元妻で、王国一の離婚成功者サラ・ファーガソンが黒いドレスを身に纏って登場、後ろには、チャールズ皇太子とダイアナ夫妻が離婚を宣言した時の首相、ジョン・メイヤーが続く。このセレモニーにやって来たハリウッドの顔の中には、スキンヘッドの俳優トム・ハーディや女優のキャリー・マリガンがいる。

12時17分。ハリー王子の従兄弟たちがセレモニー会場に向かっている。マイケル・オブ・ケント王子夫妻が他の王家メンバーのそばに到着。ヨーク公と、ベアトリス、ユージェニーの二人の娘たちも見える。ボルドー色に身を包んだソフィ・リス＝ジョーンズことウェセックス伯爵夫人が、息子のジェームズ、夫のエドワード王子とともに入場する。

【写真】ロイヤルウェディングを祝福した豪華ゲストたち。

ゲストが席に着く。セントジョージ礼拝堂は囁き声に満ち、ゲストはいまかいまかとその時を待つ。その中には、もはや伝説となったスモーキーピンクのメガネをかけて着席しているシンガーのエルトン・ジョンの姿もある。

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ハリー王子とウィリアム王子、そして“シニアメンバー”

12時20分。メーガン・マークルが、昨夜女友だちと一緒に宿泊したホテルを出発。母と一緒に車に乗り込む。その15分前、軍服姿のハリー王子とウィリアム王子は、車を降り、群衆の歓声の中にいた。ハリー王子の属する第一連隊のものに似た、伝統的なユニフォーム。ハリー王子は、女王のジュビリーと、アフガニスタンのものと、二つの勲章を受けている。カンタベリー大司教ジャスティン・ウェルビーが、ケンブリッジ公爵、サセックス公爵を礼拝堂の中に招き入れる。

12時40分。女王の車列がセントジョージ礼拝堂に向かう。新婦の車は、歓声を浴びながら、教会に向かう道を登っていく。サセックス公爵、ケンブリッジ公爵が着席。二人とも、感動を隠しきれず、涙を浮かべている。

12時52分。真っ青な空の下、王家の最重要メンバーが到着。チャールズ皇太子とピンクのドレスのコーンウォール公爵夫人が礼拝堂に入り、グリーンに身を包んだ女王が続く。エリザベス２世はエディンバラ公フィリップ王配と並んで礼拝堂に入る。

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メーガン・マークルが礼拝堂に入る。

数分後、フラワーガールやリングボーイを務める子どもたちが母親と一緒に礼拝堂にやって来る。そこにはオフホワイト色の衣装のキャサリン妃、そしてジェシカ・マルロニーの姿も。

13時。スモーキーアイのメークをしたメーガン・マークルが礼拝堂の正面入り口に到着。その慎ましいドレスは、英国人クリエイター、クレア・ワイト・ケラーがデザインするジバンシイのもの。ヴェールの長さは、5メートルはある。

ヴェールはダイアモンドのパベを施したプラチナのバンド型ティアラでヘアに留めつけられている。このティアラはエリザベス女王から借り受けたもので、中央の1893年のダイヤモンドをベースに、1932年にメアリー女王のために作られた。10個のダイヤモンドが取り巻くブローチは、1893年にヨーク公ジョージ王子との婚礼の際に、リンカーン伯爵からメアリー王女にプレゼントとして贈られたものだという。ティアラとブローチは、エリザベス２世が、1953年にメアリー王女から相続した。

Ms. Meghan Markle’s wedding dress has been designed by the
acclaimed British designer, Clare Waight Keller. Ms. Waight Keller last year
became the first female Artistic Director at the historic French fashion house Givenchy.
— The Duke and Duchess of Cambridge (@KensingtonRoyal) May 19, 2018

ハリー王子は感動のあまり目に涙を浮かべ、チャールズ皇太子に腕を取られて祭壇に向かうメーガン・マークルを見つめている。王家担当特派員によれば、この時彼は新婦に「すばらしいよ」と囁き、父親に礼を言ったという。

13時9分。最初の賛美歌「希望の神、喜びの神」が流れる。

13時12分。新郎新婦が、花嫁の母ドリア・ラグランドの優しいまなざしに見つめられながら、「YES」という言葉を交わす。レディ・ダイアナの姉のレディ・ジェーン・フェローズが、亡きプリンセスへのオマージュを読む。マイケル・カリー主教が説教に続いてスピーチを行った。

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新郎新婦が誓いの言葉を

メーガン・マークルとハリー王子は、ウィンザー城の礼拝堂で誓いの言葉を述べた。（ウィンザー、2018年5月19日）photo：Getty Images

ゴスペルのコーラスが、1961年に発表されたベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」を歌い始める。英国のロイヤルウェディングでは前代未聞の光景。セリーナ・ウィリアムズをはじめ、ゲストにとって大きな感動の瞬間だ。歌が終わると、ハリー王子とメーガン・マークルは、互いに見つめ合いながら誓いの言葉を述べる。大司教がカップルの絆を祝福した。

13時38分。メーガン・マークルとハリー王子は指輪を交換。ジャスティン・ウェルビー大司教が二人を夫と妻として承認。大司教による結婚の祝福が続く。

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ハリー王子とメーガン・マークルは正式に夫婦に。

13時42分。セレモニーが終了。ウィンザーに集まった人々は喜びに沸いた。セレモニーに続き、19歳のチェロ奏者シェク・カネー＝メイソンが、演奏を開始する。まずガブリエル・フォーレの「夢のあとに」、続いてシューベルトの「アヴェ・マリア」が奏でられた。

ロンドンのコンサートでハリー王子に見出された若き音楽家は、メーガン・マークルが自ら電話をかけて招待したという。「マダム・マークルから電話をもらい、セレモニーで演奏してくれないかと頼まれた時には動揺しましたが、もちろん、すぐにはい、と返事をしました」と彼は王家のサイトに告白している。彼は、BBCの2016年ヤング・ミュージシャン賞の受賞者だ。