17歳のオランダ王女が、自伝で赤裸々に語ったいまの気持ちとは?
Culture 2021.11.18
オランダの王位継承者である17歳のアマリア王女。彼女の自伝『アマリア』が2021年11月16日に発売された。その中で王女は、父ウィレム=アレクサンダー国王が亡くなった場合に王位を継ぐ心の準備が自分にはできていないと語っている。その時には母であるマキシマ王妃に任せたいと王女は考えている。
ハーグの王宮で写真撮影に応じるアマリア王女。(2021年7月16日)photo: Getty Images
王女に生まれなかったら歌手になりたかった。これはオランダの王位継承者であるアマリア王女が王室公認の自伝『アマリア』の著者、クラウディア・デブレイに打ち明けた話だ。2021年11月16日にオランダで出版された自伝にはこれまで未発表の写真もたくさん載っている。2003年12月7日に生まれたアマリア王女は18歳の誕生日を目前にして、「女王になる準備ができていない」と告白した。少女の頃から母マキシマ王妃のティアラをかぶって遊んできたものの、いまのところ家督を継ぐ気持ちになれないようだ。
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「パパ、健康的な食生活を続けてね」
2013年に戴冠した父親ウィレム=アレクサンダー国王は現在54歳。父親が急逝した場合、王女としては暫定的に母親に王位を継いでもらいたいと考えている。「そういうわけで父に言ったんです。『健康的な食生活をしてスポーツを続けてね』って」とアマリア王女は付け加えた。また、もしもオランダ国民が王制廃止を決定したらそれも受け入れるそうだ。「そうなる可能性だってもちろんあるし、それでも私の人生は続いていくわ」と王女は言う。
18歳の誕生日を迎えて成人となった暁には正式にオラニエ女公となり、国務院のメンバーとなる。今回の自伝出版も、王室のメンバーが18歳の誕生日に先立ち自伝を出版するという、古くからの習わしに従ったものだ。
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「カクテル・クイーン」
自伝ではアマリア王女がハーグの高校生時代、海辺のカフェでウェイトレスのアルバイトをしていたことも明かされている。「カクテル・クイーン」と呼ばれていたそうだ。王女でなかったら馬術選手か歌手になりたかったことも書かれている。
成人になるまで公式行事への参加を免れていた王女は今年の6月、王室の公務をこなせるようになるまでは年間200万ドル(約2億円)の手当を放棄したいと申し出た。アマリア王女は今後、ライデン大学へ進学し、国際的な機関で働きたいと考えている。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)