英国王室に伝わる、不思議なクリスマスの習慣とは?

Culture 2021.12.14

世界中のどの家庭にも思い思いのクリスマスの過ごし方があるように、イギリス王室にも伝統的なクリスマスの習わしがある。家族での食事、ゲーム、グリーティングカードにクリスマスツリー......ホリデーシーズンを迎え、今年も伝統が受け継がれていくだろう。

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コロナ禍で活動したボランティアや労働者をねぎらうために待機しているエリザベス女王とウィリアム王子、キャサリン妃。 (ウィンザー、2020年12月8日) photo: Getty Images

イギリスのロイヤルファミリーはクリスマスになると集まる。ジェスチャーゲームに家族での会食、プレゼントの交換等、クリスマスシーズンに、イギリス王室が守る12の伝統とは。

バッキンガム宮殿での昼食会

クリスマスの前の週、エリザベス女王はバッキンガム宮殿でロイヤルファミリー全員を招いて恒例の昼食会を開催する。

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チャリティイベントに忙しい

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ケピーターリー・マナー・ファームで開催されたチャリティ団体「ファミリー・アクション」のイベントで、子供たちのクリスマスツリー選びを手伝うキャサリン妃。(グレート・ミセンデン、イギリス、2019年12月4日)photo:  Getty Images

どの王室メンバーも多くのチャリティ団体の後援をしている。学校が休みとなるこの期間中、各メンバーはクリスマスのイベントやパーティをせっせと開催して自分たちが支持する名目のための支援活動を行う。

グリーティングカードを送る

ロイヤルファミリーも毎年グリーティングカードを送る。英国王室の公式サイトによると、女王は約750枚のカードを送っている。アメリカのメディア「ポップシュガー」によれば、女王は手際良く、バルモラル城で夏季休暇を過ごしている間に、カードへの直筆サインを済ませているそうだ。

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サンドリンガム行きの列車

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サンドリンガムでのクリスマス休暇のため、キングス・リン駅に到着したエリザベス2世。(キングス・リン、2019年12月20日)

クリスマス休暇はロンドンの北160キロに位置するサンドリンガム・ハウスにロイヤルファミリーが全員集合だ。そのため、毎年エリザベス女王は列車でノーフォーク州のキングス・リン駅に向かう。

各所へ寄付をする

英国王室のウェブサイトによれば、女王は寄付に加えてウェストミンスター寺院、セントポール大聖堂、セントジャイルズ大聖堂、エディンバラのキャノンゲート教会にクリスマスツリーを贈っている。

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サッカーの試合

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サンドリンガムで毎年恒例のチャリティサッカー試合に出場するウィリアム王子とハリー王子。(ノーフォーク州、2015年12月24日) photo: Abaca

メディアの「ポップシュガー」によれば、ウィリアム王子とハリー王子はクリスマスイブにサンドリンガム・ハウスのスタッフとサッカー試合をする習慣があるそうだ。今年、ハリー王子は参加しないだろう。「メグジット」以来、メーガン夫人とふたりの子ども、アーチーとリリベットと共に米国で暮らしているのだから。

正装ディナー

あえて変な柄のセーターでキッチュさを競う人々を尻目に、イギリスのロイヤルファミリークリスマスイブにブラックタイの正装ディナーに集う。

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3本のクリスマスツリー

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ウィンザー城でのクリスマス。クリスマスツリーの仕上げをするエリザベス女王とフィリップ王配。(ITV-BBC合同ドキュメンタリー『The Royal Family』の撮影時に発見されたアーカイブ写真)photo: Getty Images

毎年、バッキンガム宮殿のマーブルホールにモミの木が3本飾られる。これは19世紀、エリザベス女王の曾祖母であるヴィクトリア女王が始めた伝統だそうだ。元王室シェフのダレン・マクグラディによると、サンドリンガムのダイニングルームにも大きなクリスマスツリーとシルバーのフェイクツリー各1本があり、女王は、ひ孫に手伝わせて飾り付けをしているそうだ。

クリスマスイブにプレゼント

元王室シェフのダレン・マクグラディによると、イギリス王室では自分たちのルーツであるドイツの伝統を重んじ、クリスマス当日ではなくてクリスマスイブのアフタヌーン・ティーの後にプレゼントを開くそうだ。

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12月25日のミサ

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セント・メアリー・マグダレン教会でのクリスマス礼拝に参加したベアトリス王女、ユージェニー王女、アン王女、アンドリュー王子、ウィリアム王子、フィリップ王子、キャサリン妃、メーガン夫人、ハリー王子。(キングス・リン、2017年12月25日) photo: Getty Images

毎年、クリスマスの日には、サンドリンガムの敷地内にあるセント・メアリー・マグダレン教会で、女王以下ロイヤルファミリーがクリスマスミサに参加する。2021年末にハリー王子とその妻メーガン夫人の姿を見かける可能性はないだろうが。

ジェスチャーゲーム

ロイヤルファミリーは毎年、クリスマスランチの後にジェスチャーゲームを楽しむのが習わしらしい。

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テレビでスピーチ

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女王として初めてのクリスマスのテレビスピーチを終える直前、フィリップ王配に微笑むエリザベス2世。(1957年12月25日)photo: Getty Images

 エリザベス女王は1952年から毎年クリスマスにテレビ出演し、お祝いのメッセージを述べると共に一年を振り返り、これからを語るスピーチを行なっている。ロイヤルファミリー全員がクリスマスの日にこの番組を見るのが習わしだ。

text: Alice Mascher (madame.lefigaro.fr)

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