時代の変わり目に読む、私のとっておきの一冊 自分と向き合う不安を希望で包んでくれる1冊。
Culture 2022.01.01
書物からもらったメッセージで生き方や価値観が変わることもある。クリエイター32人が、いま読み直したい本、薦めたい本とは?
我妻マリ
モデル
自分と向き合う不安を希望で包んでくれる。
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『妻を帽子とまちがえた男』
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オリヴァー・サックス著
高見幸郎・金沢泰子訳 早川書房刊 ¥968
臨床医として偏頭痛や知能障害などの治療にあたる傍ら、精力的に作家活動を続けた脳神経科医のサックス博士による、24編の医学エッセイ集。奇妙で不思議な症状を抱える患者たちが人間として精一杯生きていく姿を愛情込めて描く。「人間の身体と心への深い洞察に満ちた、今世紀有数のノンフィクションライターの傑作です。私が30代後半で精神と神経のバランスを崩してしまった時、“薬で治療をしたい”と母に相談したら、“病院に行くと頭がボケてしまう薬を出され、しまいには身体も動けなくなる。自分で治しなさい”と言われたんです。何か方法はないかと本屋を訪れ、この本に出合って救われました」
Mari Azuma/60年代後半より広告や雑誌、一流メゾンのランウェイで経験を重ね、日本人がパリコレへ進出する礎を築く。画家としても活躍。
*「フィガロジャポン」2021年11月号より抜粋
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