時代の変わり目に読む、私のとっておきの一冊 疲れきった人に薦めたい、季語についてのエッセイ集。
Culture 2022.01.05
書物からもらったメッセージで生き方や価値観が変わることもある。クリエイター32人が、いま読み直したい本、薦めたい本とは?
内田紅甘
俳優
日常や物事の捉え方にリミッターは必要ない。
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『わたしの好きな季語』
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川上弘美著 NHK出版刊 ¥1,870
トレジャーハンターのような気分で言葉の虜となる日々を綴る、季語についてのエッセイ集。「川上弘美さんのエッセイを読むと、いつも“自由だなあ”と思います。なんていうか、“何をどんなふうに感じたっていいんだよ”と、言われている気分になるのです。この本もまさにそう。川上さんの何気ない日々にちりばめられた季語の数々は、とても新鮮な言葉である一方、はじめから私の暮らしの中にもあるものばかり。めまぐるしく変わりゆく時代の中で、移ろいながらも変わらずそこにある風景を思い出させてくれます。何もかもに疲れきって、自分がどこにいるのかもわからなくなっている人に薦めたい本です」
Guama Uchida/映画やドラマを中心に、類稀なる存在感で周囲を魅了。現在は文筆業やブログ執筆なども行う。漫画家の内田春菊を母に持つ。
*「フィガロジャポン」2021年11月号より抜粋
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