クイーン・コンソート、プリンス・コンソート、それぞれの違いは?
Culture 2022.02.09
エリザベス女王は2月5日、チャールズ皇太子の妻カミラ・パーカー・ボウルズが、いつの日かクイーン・コンソート(王妃)になることを望むと発表した。故フィリップ王配の地位に近い立場となる。
ロイヤル・アスコットに出席するカミラ夫人。 (2021年11月20日) photo: Abaca
カミラ夫人は、2005年にチャールズ皇太子と再婚。当時、クラレンスハウスは、カミラ夫人がチャールズ皇太子とダイアナ妃の離婚の原因だと考える国民の反感を和らげるため、チャールズ皇太子戴冠の際には、カミラ夫人はプリンセス・コンソート(国王夫人)の称号を得るとしていた。
それから15年以上が経過したいま、エリザベス女王は大きな方向転換を決めた。2月5日、即位70周年の年の始まりを記念し、義理の娘がクイーン・コンソートになることを望むと発表したのだ。とはいえ、もちろんいわゆるクイーンの称号とは違う。
ピープル誌によると、クイーンは、父である国王ジョージ6世亡き後に戴冠したエリザベス女王のように、血統によって君主の地位を受け継いだ女性に与えられる称号だが、一方、クイーン・コンソートは、王の在位中に王の妻に与えられるものだ。日本語では、クイーンは女王、クイーン・コンソートは王妃と訳されるが、カミラ夫人がクイーン・コンソートの地位に就くと、英語では簡略化のため「クイーン・カミラ」と呼ばれることは間違いなさそうだ。ちょうど、エリザベス女王の母のマザー・エリザベスが、ジョージ6世の統治時代、クイーン・コンソートという地位にもかかわらず、「クイーン・エリザベス」と呼ばれたように。
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女王の夫たち
ただし、在位期間中の女王の配偶者の場合は、ルールが異なる。彼らはキング・コンソートとは呼ばれず、あくまでもプリンス・コンソートと呼ばれる。これは、イギリスの君主制において、王の地位が女王の地位よりも本質的に高いためだ。
そのため、女王の夫がキングと呼ばれることはない。エリザベス女王の夫フィリップも、キングとは呼ばれずプリンスと呼ばれた。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)