チャールズ皇太子、弟の和解金700万ポンドを肩代わりか。
Culture 2022.03.08
英国王室のアンドルー王子を性的暴行で告発した女性への和解金の一部を、兄のチャールズ皇太子が肩代わりする見込みだという。3月6日付のザ・サン紙が報じた。
クラレンス・ハウスでレセプションを開くチャールズ皇太子。(ロンドン、2022年3月1日) photography: Abaca
バージニア・デュフリーとの和解に1200万ポンド(約18億2000万円)を支払うことに合意したと報じられたアンドルー王子。エプスタイン事件で性的暴行を受けた、とデュフリーから訴えられた王子は、訴訟の後、2月に法廷外での和解に至った。唯一の問題は、アンドルー王子が破産寸前で、和解金を支払えないということだ。
支払いの期限まであと10日しかない。そのため、エリザベス女王とチャールズ皇太子が資金を貸し出すことになったという。チャールズ皇太子は700万ポンド(約10億6000万円)をアンドルー王子に渡す見込みであると、3月6日付のザ・サン紙は報じた。
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コーンウォール公領
弟のアンドルー王子が法廷闘争に巻き込まれないよう、法廷外で和解をすすめたのはチャールズ皇太子だといわれている。デイリー・メールによると、公的資金の使用を避けるため、チャールズ皇太子は700万ポンドを個人資産から引き出す予定だという。「“ここから少し、あそこから少し”といった具合に、家族で話し合いが行われた」と、匿名の関係者がザ・サン紙に語っている。
さらに2月16日付の英国版エクスプレス誌は、この資金がコーンウォール公領の収入から支払われる可能性があると報じている。チャールズ皇太子の固有財産は、通常、公爵とその近親者の公的、私的、慈善活動のために使用される。王室専門家のイングリッド・スワードによれば、チャールズ皇太子らは、その一部をアンドルー王子に頼まれた金額の支払いに充てる可能性があるという。
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ヴェルビエのシャレー
一方のエリザベス女王は残りの500万ポンド(約7億6000万円)を支払うことになる。アンドルー王子は、スイスのヴェルビエにあるシャレーを売却し、チャールズ皇太子とエリザベス女王への返済に充てる見込みだという。シャレーの売却で1700万ポンドを手にすることができるというが、もし、王子がこの金額を返せなければ、エリザベス女王が残すであろう遺産から差し引かれる可能性があると、ザ・サン紙は続けた。
なお、バッキンガム宮殿はこの情報の真偽を明らかにしていない。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)