英国のあちこちに隠されたコーギーの編みぐるみの正体は?

ウィメンズ・インスティテュート(WI)は、イギリスで100年以上の歴史を持つ国内最大の女性たちのオーガニゼーション。あちこちに支部があり、同じエリアに住む女性たちのネットワーク作りを助け、お互いに刺激し合い、共に自分を高めていくことを目的としている。

そんなWIがこのたび、エリザベス女王の在位70年を祝うプラチナ・ジュビリーを記念して「ウェズ・ウィニー?(ウィニーはどこ?)」キャンペーンをスタートした。ウィニーとは、WIのメンバーたちがオリジナルのニッティングパターンを使って作るコーギー犬の編みぐるみのこと。

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ご存知のようにコーギーは女王の愛犬の犬種。なんとも可愛いこの編みぐるみに、誰もが癒やされること間違いなし。WIの2文字を付けた「ウィニー」(WI・nnie)という名前も微笑ましい。

5月1日からウィニーはイギリス中のあちこちの公共の場に置かれ、それを見つけた人は持ち帰って良いとされている。さらにそのうちの1匹は、プラチナ・ジュビリーのお祝いの週末に開催される「ビッグ・ジュビリー・ランチ」へのインビテーションとなる、スペシャルウィニーなのだとか。
 

イングランド南西部にある社会教育施設エデン・プロジェクトにもウィニーは隠れているらしい。

実はエリザベス女王は母のエリザベス皇太后や祖母のメアリー・オブ・テックと同様に、まだプリンセスだった1943年からWIのメンバーだ。王室所有の別邸があるサンドリンガム地区の支部長も務めており、毎年1月の集会には必ず出席しているとか。そんな関係もあり「在位70年の特別な年を、誰もが楽しく参加できるWIらしいプロジェクトでお祝いしたいと考えたのです」とWIのアナ・ジョーンズ会長は語る。

またウィニーのニッティングパターンを製作したハナ・ジョイスは「たくさんの人が関わってほしいから、初心者でもできる簡単なものとしています。家の中で眠っている余り物の毛糸を使ってのピンクや赤、白と青など、カラフルなウィニーも良いと思います!」と呼びかけている。

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「日頃、編み物に親しんでいない人にもチャレンジしてほしい」とハナ。

現在、WIのサイトではニッティングパターンとともに「ウェアズ・ウィニー・マップ」を公開している。ウィニーを発見した人々がその場所を地図に書き込むとともに、写真や感謝の言葉も残せるようになっている。「ラブリーな村でラブリーなウィニーを発見。ほかの人にも楽しんでほしくて、そのままにしてあります」なんてコメントも。

プラチナ・ジュビリーの盛大なお祝いまであと1カ月。それまでは可愛いウィニーを探す日々となりそうだ。

在イギリスライター。憂鬱な雨も、寒くて暗い冬も、短い夏も。パンクな音楽も、エッジィなファッションも、ダークなアートも。脂っこいフィッシュ&チップスも、エレガントなアフタヌーンティーも。ただただ、いろんなイギリスが好き。

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