2022年 第75回カンヌ国際映画祭 前代未聞の豪華さ! カンヌ8日目の驚異的な盛り上がり。
Culture 2022.05.25
カンヌ国際映画祭8日目の5月24日、ルイ・ガレル監督作品『L’Innocent』の上映が行われた。上映会前のレッドカーペットには、スターが洪水のように押し寄せた。
75周年を迎えたカンヌ映画祭は大盛況だ。5月24日、アニバーサリーイヤーを祝うために世界中のセレブたちがクロワゼット通りに大結集! フラッシュとスパンコールのめくるめく光の饗宴に加えて、この日の夜はルイ・ガレルが監督を務めた映画『L’Innocent』の上映が行われ、監督と出演者のロシュディ・ゼム、アヌク・グランベール、ノエミ・メルランが並んでレッドカーペットを歩いた。
映画界の壮大な祭典は18時頃に登場したマッツ・ミケルセンとともに華々しく幕を開けた。俳優はゆっくり時間をかけて俳優仲間たちに挨拶をした後、凛とした風格を漂わせる妻のハンヌ・ヤコブセンと腕を組んで大階段を上った。
夕方の日差しのなか、バンジャマン・ビオレは『パルプ・フィクション』の音楽に合わせてダンスのステップを披露。サインに応じるロッシ・デ・パルマのすぐ後に、アガット・ルーセルとカメリア・ジョルダナが続き、ふたりで一緒にポーズを取った。これを皮切りに、世界の映画界の大物たちが雪崩を打ったようにクロワゼット通りに押し寄せた。
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「ほっとする」
18時10分頃、ダイアン・クルーガーがパートナーのノーマン・リーダスと腕を組んで登場。その後ろにビジューで覆われたコンビネゾンに赤いスカートを合わせ、魅惑的な美しさを放つベレニス・ベジョとともに、ミシェル・アザナヴィシウス監督が後に続く。
次に、ジュリー・ガイエ、マチュー・カソヴィッツ、ジャン・デュジャルダン、ラファエル・ペルソナ、J.R、そしてエマニュエル・べアールがレッドカーペットに入場。その後も、ソフィ・マルソー、サンドリーヌ・キベルラン、メラニー・ロラン、ブノワ・マジメル、タハール・ラヒム、アデル・エグザルホプロス、アニエス・ジャウイ、ルイーズ・ブルゴワンと、フランス映画界が続々と集結した。再会を祝うスターたちで埋め尽くされたレッドカーペットは喜びに沸き立った。
「なんだか自分の75歳の誕生日を祝うような気分」と、『ラ・ブーム』(1980年)でヒロイン役を演じたソフィ・マルソーは笑う。「こんな狂った世界でも、カンヌにいるときはほっとする。ここに来れば物語やクリエーションや芸術に出会える」
レッドカーペットには、エルザ・ジルベルスタイン、レア・セドゥ、ニール・シュネデール、レダ・カテブ、イザベル・ユペールの姿もあった。
ハリウッドスターでは、ジェイク・ジレンホールが、キスマークを模ったピンクのドレスを纏ったパートナーのフランス人モデル、ジャンヌ・カディユと腕を組んで登場して注目を浴びた。姉のマギー・ジレンホールもレッドカーペットの賑わいを満喫。カーラ・デルヴィーニュ、ベラ・ハディッド、そして映画『Crimes of the Future』出演者のクリステン・スチュワートとヴィゴ・モーテンセンもクロワゼット通りを彩った。
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映画界の巨人たち
この日は、デヴィッド・クローネンバーグやギレルモ・デル・トロを始め、ジャック・オディヤール、ラジ・リ、クロード・ルルーシュ、ベルトラン・ボネロといった、世界の最も偉大な映画監督たちも顔を揃えた。ヴァンサン・ランドンを筆頭に、ディーピカー・パードゥコーン、ノオミ・ラパス、レベッカ・ホール、ラジ・リ、ジャスミン・トリンカ、アスガル・ファルハーディ、ジェフ・ニコルズ、ヨアキム・トリアーら、映画祭審査員の面々も18時45分頃にレッドカーペットに登場した。
この日のトリはルイ・ガレル。映画『L’Innocent』俳優陣のロシュディ・ゼム、アヌク・グランベール、ノエミ・メルランとともに大階段を上った。「監督として、俳優たちに指示を出すことはあまりありませんでした。みなとても偉大な俳優たちなので、指示される必要はありませんから」と監督は語る。
とにもかくにも、彼の新作の上映会に映画界の巨人たちが駆けつけ、映画を祝福するためにもう一度再会できたことに喜びを噛みしめていた。
text : Chloé Friemann (madame.lefigaro.fr)