TikTokで話題のウェディングドレスはたったの47ドル!?
Culture 2022.07.02
中国のファストファッション巨大企業「シーイン(SHEIN)」の通販サイトで購入した低価格のウェディングドレスがTikTokユーザーの間でバズっている。
キアラ・ブロッケンブロウと夫のジョエル・ブロッケンブロウ。(ロサンゼルス、2022年2月)Instagram@kiarabrkのスクリーンショット
「私たちが結婚式と披露宴にかけた費用は500ドル」。とどめの一撃は「ドレスはたった47ドルでした」のひとこと。この発言の主は今年2月に結婚したアメリカ人のキアラ・ブロッケンブロウ。3月、ロサンゼルス在住のコミュニティ・マネージャーの彼女がTikTokに動画を投稿したところ、SNS上で一挙に拡散した。動画のなかで彼女はボディラインが際立つサテンのトレーンつきロングスリップドレスを纏っている。キャプションでウェディングドレスの驚くべき値段が明かされている。たった47ドルだ。
どこに行けばこんなとんでもない掘り出し物が見つかるのか。ずばり、中国のウルトラファストファッション通販サイト「シーイン」だ。2008年創業のこのアパレル通販巨大企業は、ロックダウン期間中にTikTokの普及と時を同じくして頭角を現した。現時点で時価総額が1000億ユーロを超えるこの小売業者は、オンラインショップで日々6000点以上もの商品を扱っている。ラインナップは美容製品からインテリア、そしてウェディングドレスまで多岐にわたる。
シーインのサイトをざっと見てみると、「結婚式シーズン」というタイトルの特集があり、クリックすると315点ものアイテムが表示される。最も安いものは10ユーロ以下で、キアラ・ブロッケンブロウのドレスよりさらに安い。最も「高価」なドレスでも100ユーロ以下だ。
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身内だけの結婚式
「私たちは身内だけの簡素な結婚式にしようと決めました」と明かした後、彼女は自分たちの選択についてこう説明している。「夫は私と一緒に暮らすためにカリフォルニアに転居したばかりなので、あまり結婚式にお金をかけるべきではないとふたりで相談しました。その代わり、ふたりの新しい生活のために節約しなければと」
この等身大の節約術には別の利点もありそうだ。「もし結婚式でウェディングドレスが汚れてしまっても、それほど気にならなかったと思う」と彼女は結ぶ。長持ちはしないかもしれないが、多くの人に強烈な印象を与えることはできたようだ。
text : Alexander Peters (madame.lefigaro.fr)