フィンランド首相、涙ながらに私生活を享受する権利訴える。

Culture 2022.08.27

8月24日、36歳のフィンランド首相は、所属する党主催の集会で演説し、最近相次ぐ批判に対して涙をこらえながら釈明した。

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涙をこらえて演説するサンナ・マリン首相。photography : AP/Aflo

8月24日、フィンランドのサンナ・マリン首相はフィンランド南部のラハティで行われた所属政党、フィンランド社会民主党(SDP)の集会で、最近の一連の動画流出騒動について、「正直なところ、この1週間は人生で楽な時期だったとは言えず、むしろかなり大変でした」と声を振るわせ、目を赤くしながら改めて釈明し、謝罪した。

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「これは私生活の中の楽しみであり、自分の人生です」

「わたしは人間です。どんよりした中にいるときには心が浮き立つことや明るさ、楽しみを求めることもあります」と目を潤ませた。さらに、「これは私生活の中の楽しみであり、自分の人生です(中略)でも、一日たりとも仕事を休んだことはありません」と続けた。

一連のパーティー動画の流出にフィンランド国内が騒然としていることは確かだ。不適切な行動だと批判する人もいれば、友人とのプライベートな集まりを楽しむ権利を擁護する人もいる。薬物使用の疑惑さえ出てきて、疑いを晴らすためにマリン首相は薬物検査を受けた。結果は陰性だった。

「私生活に何をしているかよりも、どんな仕事をしているかでみんなが評価してくれるものだと信じたい」とマリン首相は演説で述べたが、SNSではいち早く、無粋なパーティー批判への抗議が広がっている。8月20日のイギリスのガーディアン紙によれば、先週から何百人もの女性が自ら踊ったりパーティーに興じたりする動画を投稿し、マリン首相への支持を表明している。

 

 

マリン首相は演説で別の騒動についても謝罪している。首相公邸で2人の女性が上半身をはだけさせ、胸を「フィンランド」のボードで隠しただけの姿でキスをしている写真が7月初めに撮影され、8月23日にマスコミで報じられた。「写真は不適切だと思います、謝罪します。あの写真は撮ってはいけないものでした」とマリン首相は語った。

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度重なる批判

2019年に34歳で首相に就任して以来、マリン首相は私生活や年齢、性別に関連する批判に度々さらされてきた。2020年のコロナ禍中、素肌にブレザーを着てネックレスをつけた写真が雑誌に載り、「モデル気取り」と批判を浴びた。昨年12月には、コロナ陽性者と政府内で接触したのち、仕事用携帯を持たずにクラブへ踊りに行ったことが批判された。ごく最近ではパーティードレス姿の写真が話題となった

30代の首相は他の人と変わらない社会生活を送りたいと急に言い始めたのではない。首相になることが決まった時も、自分が従来型の政治家ではないことを明言していた。2020年にイギリス「ヴォーグ」誌が行ったインタビューでも「ただ正直に、自分らしくありたい」と語っている。

text: La rédaction avec AFP (madame.lefigaro.fr)

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