王妃になったカミラ夫人、子どもたちの今後はどうなる?

Culture 2022.09.28

エリザベス女王崩御を受け、彼らの母は王妃となった。チャールズ3世が国王となったことで、表舞台にほとんど顔を出さないふたりの義理の子どもたち、トム・パーカー=ボウルズとローラ・ロープスの人生にはどんな影響があるのか?

Bowlesaflo_198972800.jpeg

ウェストミンスター寺院でのエリザベス女王の葬儀に出席したローラ・ロープス(黒いクラッチバッグを持った女性)と兄のトム・パーカー=ボウルズ(ローラの後ろ)。(ロンドン、2022年9月19日)photography: Geoff Pugh/Pool via REUTERS/Aflo

子どもたち、孫たち、曽孫たち、従兄弟姉妹たち、甥姪たち、ウィンザー、ケント、グロスター、マウントバッテン……。9月19日にウェストミンスター寺院で執り行われたエリザベス2世の葬儀には、王室メンバーが勢ぞろいした。

カミラ王妃のふたりの子どもたち、トム・パーカー=ボウルズとローラ・ロープスも、73歳で国王となった義理の父親チャールズ3世を支えるため、慎ましく葬儀に参列していた。ところで、公の場にめったに現れることのないこのふたりの姿を見る機会は今後増えるのだろうか? 彼らの生活は一変するのか? 疑問に答えよう。

---fadeinpager---

称号も警備もなし

カミラ夫人とアンドルー・パーカー=ボウルズとの間に生まれたトムとローラは、マスコミの目の届かないウィルトシャーの屋敷で育った。厳格なルールに従うことが求められるウィンザー家から遠く(はるか遠く)離れて。2005年に母がチャールズ皇太子と再婚した後も、兄妹はこの距離を維持していた。

エリザベス2世の崩御によってカミラ夫人が英国王妃となれば、状況ががらりと変わるかもしれないとも言われていた。しかし、カミラ夫人が王妃を名乗るのは、チャールズ3世が国王に即位したことによるため、直系の子どもたちの身分には影響はない。したがってトムにもローラにも貴族の称号は授与されなかった。「トムとローラはまったくこれまで通りです。彼らの名前が変わることはありません」と、雑誌『マジェスティ』編集長のジョー・リトルは情報サイト『ページ・シックス」に断言している。

ふたりは自動的に王室の警備を担当するスコットランドヤードの警護の対象となるのかという質問に、リトルは「これまで警護の必要がなかったのであれば、君主が変わっても、よほど必要が生じない限り、これまで通り必要はないでしょう」と私見を述べ、次のように付け加えた。「ふたりは自分たちの私生活を大事にしたいと考えています。注目されることを好まない人たちです」

---fadeinpager---

控えめな義理の子どもたち

彼らはこれまでタブロイド紙からほとんど注目されてこなかった。ごく最近、トム・パーカー=ボウルズの名前を海外メディアが取り上げたのは、2021年3月に42歳になる伴侶のアリス・プロコープががんで亡くなったときだった。しかしイギリス国内では有名人だ。47歳のトムは著名な料理批評家で、これまでに料理関連書籍を9冊出版している。イギリス版「マスターシェフ」に定期的に出演し、大衆紙「メール・オン・サンデー」、「タトラー」や「エスクァイア」といった雑誌にもフードコラムを寄稿している。

カミラ・パーカー=ボウルズの末娘ローラは、きらびやかな王宮とは距離を置き、控えめに暮らしている。44歳、美術史の専門家で、オックスフォード・ブルックス大学でマーケティングを学び、その後、スペース・ギャラリーのディレクターとなった。また2001年には雑誌「タトラー」の自動車コラムニストを務めている。

夫はカルバン・クラインの元モデルで、その後法律家となったハリー・ロープス。彼女はまたロンドンの上流階級が集まる地区にアートギャラリーを共同で創設している。ふたりの間には3人の子どもがいる。14歳のエリザは2011年のウィリアム王子ケイト・ミドルトンの結婚式でブライズメイドを務めた。12歳になるガスとルイは双子の兄弟だ。

エリザベス女王の葬儀に参列したトム・パーカー=ボウルズとローラ・ロープス。

イギリスのメディアでは、チャールズ国王の義理の娘とウィリアム王子の関係は一時期険悪だったとささやかれている。それぞれの両親の離婚がその理由だ。「ウィリアムとローラは互いの家庭を壊した責任者は誰かと、いつも激しく言い争っていた」と、著書『ウィリアムとハリー』のなかで王室専門家のケイティ・ニコールは書いている。こうした緊張関係は時とともに解消したようだ。

text: Ségolène Forgar

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

いいモノ語り
言葉の宝石箱
パリシティガイド
Business with Attitude
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories