「出入りする女性の多さときたら......」アンドルー王子のセックススキャンダルに新証言。

アメリカの動画配信サービス「ピーコック(Peacock)」が10月5日、イギリスのアンドルー王子のドキュメンタリー「アンドルー王子：追放（原題：Prince Andrew:Banished）」の配信を開始した。エリザベス女王のお気に入り王子の私生活について、新たな証言が取りあげられている。

アンドルー王子は裁判沙汰から逃れられたものの、まだまだネタにされ続けている。エリザベス女王が死去してから1カ月足らず、アンドルー王子に関するドキュメンタリーが新たに公開された。番組はウィンザー家での地位を失う原因となったセックス・スキャンダルを改めて取りあげている。

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アメリカの動画配信サービス「ピーコック(Peacock)」が制作した「アンドルー王子：追放（原題：Prince Andrew:Banished）」は、未成年の少女に対する性的虐待で訴追された富豪の投資家、ジェフリー・エプスタインとアンドルー王子の関係を取りあげている。番組が取材したのはエリザベス女王の元報道官、ジャーナリスト、王子の知人、さらには彼を訴えたヴァーニジア・ロバーツ・ジュフリーの弁護士団などで、それにより、エリザベス女王が可愛がっていた王子のひどい素行が暴露された。

イギリスの「デイリー・メール」紙の取材に対し、女王の元報道官のディッキー・アービタは「問題なのは、彼がバカなことだ。子どもの中には出来の悪い子もいるのが常で、アンドルー王子がそうだった」と断じた。王室専門家のフィル・ダンピアーは、「彼はタバコも麻薬も酒もやらない。唯一ひどい依存症なのがセックスだ」と述べ、ジャーナリストのヘレン・カーワン＝テイラーは「王子はズボンのチャックを閉めておくことができないとディナーの席でささやかれていた」と語った。

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回転ドア

ドキュメンタリーでは、元王室護衛官（1998年から2004年まで在任）のポール・ペイジにも取材している。ポールは「王子の私室を訪れる女性の数」にショックを受けたことや、女性たちのひんぱんな出入りがバッキンガム宮殿の他の護衛官の噂になっていたことをふりかえり、ニュースサイト「ページシックス」の取材にこんなふうに語った。「寝室に回転ドアでもつけたらとよくみんなで冗談を言っていた。出入りする女性の多さときたら......文字通り一日おきに誰かが訪ねてくるような状態だった。毎晩違う女が部屋にいた」

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女王のお気に入りからの転落

ベアトリス王女とユージェニー王女の父親であるアンドルー王子は、ジェフリー・エプスタイン事件への関与が疑われ、4月にヨーク公爵の称号を剥奪された。1月半ばには、軍の称号や慈善団体後援者の職も取り上げられている。アメリカ人女性のバージニア・ロバーツ・ジュフレが、億万長者のジェフリー・エプスタインと共犯者のギレーヌ・マクスウェルの仲介によって17歳の時に王子にレイプされたと訴えたことがきっかけだった。

アメリカで訴追されたアンドルー王子は1200万ポンドで示談を成立させ、訴訟は取り下げられた。示談金の一部は、すでに傷ついた王室のイメージを守るためにエリザベス女王とチャールズ3世が気前よく私財を投じたものだ。

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傷ついたウィンザー家の威信

アンドルー王子が王室から遠ざけられたのは、王室に深刻なダメージを与えたからだ。2019年にアンドルー王子がBBCに出演したときのひどいインタビューも、事態を悪化させただけだった。

このスキャンダルに直面したエリザベス女王は2022年初め、アンドルー王子の称号剥奪の措置を取らざるをえなかった。長男のチャールズ3世と孫のウィリアム皇太子がそうするように促したと言われる。ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの憲法学者ロバート・ヘーゼル氏は9月、AFPの取材にこう語っている。「国民の支持を失った君主制は消滅する。賢い君主は常に世論に耳を傾け、素早く対応するものだ」と。さらに、チャールズ3世が「母親と異なる対応をする」可能性は少ないとも語った。