名優ビル・マーレイ、セクシャルハラスメントで告発される。

Culture 2022.10.12

10月11日(火)に出版された回顧録の中で、女優のジーナ・デイヴィスは、1990年代初頭にホテルの部屋でオーディションを受けた際にビル・マーレイが彼女に見せたとされる不適切な行動について回想した。

00-221012-geena-davis.jpg

カンヌ国際映画祭の階段でポーズをとるジーナ・デイビス。(2016年5月15日) photography: Abaca

「悔いを持ってもしょうがないけれど、持ってしまった」と彼女は述べた。ジーナ・デイヴィスは、10月11日(火)に出版された回顧録『Dying of Politeness(ダイング・オブ・ポライトネス)』の中で、1990年代初頭にビル・マーレイが彼女に対してとった不適切な行動について打ち明けた。『テルマ&ルイーズ』(1991年)のヒロインを演じたジーナ・デイヴィスは、プライベートなオーディションの際、ホテルの一室で嫌な出会いをしたことを語っている。

当時34歳だったジーナは、ビル・マーレイとハワード・フランクリンが共同監督した映画『クイック・チェンジ』への出演を希望していた。タイムズ紙は、このやりとりを次のように要約している。「ジーナ・デイヴィスはホテルのスイートルームでビル・マーレイに紹介された(...)そこでビル・マーレイは、彼女が嫌がっているにもかかわらず、サンパーと呼ばれるマッサージ器具を彼女に使おうとした」。

---fadeinpager---

トレーラーで怒鳴る

映画の舞台裏でビル・マーレイ周辺では不穏な空気が流れていたようだ。「その後、撮影中にビル・マーレイがトレーラーで彼女を見つけ、遅刻したことを怒鳴り始めた(この際、彼女は衣装の納品を待っていた)。撮影現場にいた彼は、何百人もの俳優やスタッフ、一般人の前で、現場に到着した彼女に向かって怒鳴り続けた」とタイムズ紙は報じている。

ジーナ・デイヴィスがイギリスの新聞のコラムで「無礼だった」と表現した。「初対面の際の彼の振る舞いを見て、私はその場を立ち去るか、身を守るべきだったのです。オーディションでどう対応するか、どうすればいいかを知っていれば、あのような扱いを受けずに済んだかもしれません。でも私は対立をとにかく避けたかったのです」。女優が長い間「後悔している」事件であることを彼女は認めた。彼女は今、「彼女自身に責任はなかった」と認めている。

---fadeinpager---

彼は体にキスをし始め、馬乗りになった

『恋はデジャ・ブ』(1993年)の主人公を演じたビル・マーレイが不適切な行動で非難されるのは、今回が初めてではない。ニュースサイトのPuck(パック)は10月10日(月)、ビル・マーレイが女性従業員に無理やりキスをし、アジズ・アンサリ監督の映画『Being Mortal(ビーング・モータル)』の撮影を中止させたという疑惑を明らかにした。

「マレーは自分よりずっと若い子の女性が彼になびいていると思っていた。ある時、ふたりはベッドの近くにいた(...)マーレイは彼女の体にキスをし、彼女に馬乗りになった」とジャーナリストのエリック・ガードナーは言う。その女性は、恐怖を感じ、目的は性的なものだったという。

「ジョークだったのかもしれないが、彼はそうは伝えなかった。体重の重さで彼女は動くことができなかった。俳優はその後、無理やり口にキスをした。新型コロナウィルスのガイドラインに則ってふたりともマスクをしてはいたようだ」とジャーナリストは続けた。

女性は苦情を申し立てたという。俳優と女性は最終的に10万ドル(約1460万円)の金銭的解決に至ったと言われている。「マーレイは不幸だった、と俳優に近い関係者が記者に語っている。コミュニケーション不足だっただけでなく、同僚を失職させてしまったからだ」。

---fadeinpager---

ルーシー・リューの告発

7月末、ルーシー・リューがポッドキャスト「Asian Enough(エイジアン・イナフ)」で『チャーリーズ・エンジェル』(2002年)の撮影現場でのビル・マーレイの行動を糾弾した。俳優が彼女を「テレビ女優」と呼んだことから、ふたりは対立したと言われている。また、彼女に対して、許しがたく、受け入れがたい態度を取ったという。撮影現場に居合わせたドリュー・バリモアも認めるところだ。

text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

2025年春夏トレンドレポート
中森じゅあん2025年年運
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリシティガイド
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • 広告掲載
  • お問い合わせ
  • よくある質問
  • ご利用規約
  • 個人の情報に関わる情報の取り扱いについて
  • ご利用環境
  • メンバーシップ
  • ご利用履歴情報の外部送信について
  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • Pen Studio
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CCC MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CCC Media House Co.,Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.