獄中のギレーヌ・マクスウェル、"親愛なる友人"アンドルー王子に対し「申し訳なく思う」。
Culture 2022.10.18
ジェフリー・エプスタイン事件に関与し、未成年者の性的人身売買で懲役20年の判決を受けたギレーヌ・マクスウェルが今夏、服役中の刑務所内で胸中を語った。
アンドルー王子とギレーヌ・マクスウェル。オーレリア・セシルとルパート・スティーブンソンの結婚式にて。(イギリス、2000年9月2日) photography: Abaca
ギレーヌ・マクスウェルは未成年者の性的人身売買で20年の実刑判決を受け、フロリダ州タラハシーの連邦矯正施設に2020年7月2日から収監されている。10月15日に「デイリーメール」や「ザ・サン」など複数の英国メディアが報じたところによると、ギレーヌは今夏にジャーナリスト、ダフネ・バラクの取材に応じ、「親愛なる友人」のアンドルー王子との関係などについて獄中で語った。
Sex trafficker Ghislaine Maxwell pays tribute to her 'dear friend' Prince Andrew https://t.co/gJ5t283FWj
— Daily Mail Online (@MailOnline) October 16, 2022
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写真は加工されたのか
ギレーヌとイギリスのアンドルー王子が知り合ったのは、ギレーヌがまだ学生だった1980年代のことだ。やがてアンドルー王子はギレーヌの恋人で富豪のジェフリー・エプスタインと懇意になる。(ジェフリー・エプスタインが未成年者の性的人身売買で2019年に逮捕され、数ヵ月後に獄中で亡くなった)性的スキャンダルはアンドルー王子へも波及し、王子は被害者のひとり、ヴァージニア・ジュフレから性的暴行の訴えを起こされた。彼女が17歳の時に受けた性的虐待の証拠として、王子が彼女の腰を抱いて写っている写真が世界中に出回った。アンドルー王子はこの写真は加工されたものと一貫して主張している。
ギレーヌを取材したダフネ・バラクはこの一件について「マクスウェルも写真はフェイクだろうと考えていました。もっとも専門家やコメンテーター、そしてジュフレさん自身は写真が未加工の本物であることを主張しています」と言った。そしてさらにギレーヌが王子について語った言葉を引用した。「彼に何が起こっているのか、しっかり見ています。(ジェフリー・エプスタインと)つきあったために彼はこれほど高い代償を払うことになってしまった。彼はとても大切な友人で......彼のことが気がかりです」
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はく奪された地位
実際、事件が発覚して以来、アンドルー王子は王室からうとんじられている。2022年1月中旬にはエリザベス女王により、軍籍や、王室の後援団体での地位をはく奪された。ユージェニー王女とベアトリス王女の父親はさらに、訴訟を回避して法廷外での和解を成立させるために、ヴァージニア・ジュフレに1400万ユーロを支払わなければならなかった。
最近は本人も目立たないように振るまっているが、イギリスでの評判はまだとても悪い。9月8日、母エリザベス女王死去後の服喪期間中、棺の後ろを歩くアンドルー王子に通行人が罵声を浴びせた。「アンドルー、イカれジジイ」と、群衆の中の若い男が叫んだのだ。いずれにせよ、エプスタインの共犯者の言葉が彼に有利に働くことはほとんどないだろう......。
text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)