アンバー・ハード、ジョニー・デップに敗訴した裁判の再審を請求。
Culture 2022.12.06
ジョニー・デップとの裁判で敗訴してから半年、女優アンバー・ハードが控訴した。その詳細が12月4日に明らかになった。
メイフェアのCレストランでのアンバー・ハードとジョニー・デップ。(ロンドン、2013年7月22日) photography: Abaca
11月23日、アンバー・ハードは68ページにわたる控訴状を提出した。12月4日、「デッドライン」紙は控訴状の内容を報じた。同紙が公表した裁判資料によると、今年の6月にDVを巡る名誉毀損訴訟でジョニー・デップに敗訴したアンバー・ハードは再び裁判で対決しようとしている。元夫のジョニー・デップが自分に200万ドル、自分が元夫に1000万ドルを支払うよう命じたバージニア州フェアファックス裁判所の評決を不服として異議を唱えているのだ。
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心理学者のメモ
アンバー・ハードは、ペニー・アズカラテ判事に提出された証拠の一部があまりにも早く却下されたと主張している。とりわけジョニー・デップから暴力を受けたことを聞き取った心理学者のメモの却下を不服としている。女優の弁護団の主張では、裁判所は「ハードがデップの暴力を医療関係者に報告した複数のケースに関して陪審員が考慮するのを不適切に妨げた」そうだ。
こんなやり方では女性が暴力を受けても告発をためらってしまう可能性があると、女優の弁護団は言う。「この判決が維持されれば、権力を持つ男性から暴力を受けたことを話そうとしていた女性たちの行動に間違いなく水を差すことになる」と弁護団は主張した。
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訴訟地も間違い
映画『アクアマン』(2018)でヒロイン役だったアンバー・ハードは控訴の理由を他にも挙げている。ジョニー・デップをDV夫と書いた「サン」紙に対して俳優が起こした名誉毀損訴訟で2020年にジョニー・デップの有罪がすでに立証されている以上、今回の裁判は行われるべきではなかったというものだ。
さらに女優は、自分と元夫の『パイレーツ・オブ・カリビアン』(2003年)のスターとの法廷闘争は、バージニア州ではなく、ふたりが住んでいたカリフォルニア州で行われるべきだったとも主張している。バージニア州フェアファックスにあるのは、ワシントン・ポスト紙のサーバーだ。同紙はアンバー・ハードが2018年、ジョニー・デップの名前を出さずにDV被害者を自称して書いた論説記事を掲載した。これがきっかけでジョニー・デップはアンバー・ハードを提訴した。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)