優勝はアジア系アメリカ人! 第71回ミス・ユニバース世界大会に出場した美女たちの多様なる魅力。

Culture 2023.01.26

アメリカのニューオリンズで現地時間1月14日に開催された、第71回ミス・ユニバース世界大会。86カ国から集まった美女たちは、トランスジェンダーに大学教授からテコンドーの格闘家まで、ジェンダーも職業もダイバーシティに富んだ入選者ばかり。そんな出場者たちの顔ぶれをご紹介。

アメリカのニューオリンズで現地時間1月14日に開催された、第71回ミス・ユニバース世界大会。86カ国から集まった美女たちは、トランスジェンダーに大学教授からテコンドーの格闘家まで、ジェンダーも職業もダイバーシティに富んだ入選者ばかり。そんな出場者たちの顔ぶれをご紹介。

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ミス・USA

ミス・ユニバースに初のフィリピン系アメリカ人として優勝したロボニー・ガブリエルは、2022年のミス・USA。フィリピン人の父とアメリカ人の母を持ち、環境に配慮した服を作るデザイナーとして、そしてモデルとしても活躍中。去年10月にミス・ユニバースを主催する会社を買収した会社オーナーがトランスジェンダーでタイ人だったために、優勝後、SNS上で「今回の受賞は出来レースで、ロボニーはトランスジェンダーなのではないか」という噂が浮上。トランスジェンダー疑惑については米ゴシップサイトが「その証拠はない」と否定している。

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ミス・アルバニア

デタ・ココマニ。プロのピアニストで、薬学部の学生。メンタルヘルスの擁護者であり、いつの日にか普遍的なヘルスケアのサポートをするのが目標。

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ミス・オーストラリア

モニーク・ライリー。護身術のコーチとして、女性たちが健康的なボディと感情的な境界線を確立するためのスキルを指導している。ファッションと演技にフォーカスしたクリエイティブ産業の学士号も取得。

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ミス・バーレイン

エブリン・クハリファ。ピアニストでテコンドーの格闘家。アラブの女性たちが将来的に、ディズニー映画を含むハリウッド産業やショービジネスの世界やミス・ユニバース大会でもっと活躍することを望んでいる。

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ミス・ベリーズ

アシュリー・ライトバーン。ベリーズ大学の数学教授で銀行家という才媛。中学校や課外プログラムでのボランティアも実施している。

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ミス・ブータン

タシ・チョデン。ブータン史上初のミス・ユニバース大会出場者。LGBTQIAP+コミュニティのメンバーであり、支持者。ミス・ユニバースのステレオタイプを打破するのが目標。

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ミス・日本

坂本麻理ベレン。ペルー人の父、日本人の母を持つ、料理教室の講師。人々の健康と環境のため、食品廃棄物を減らすための料理とテクニックを教えている。ショーの目玉であるナショナル・コスチューム・ショーでは、330羽以上の折り鶴がついたコスチュームで世界平和のメッセージを発信。

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ミス・マレーシア

チム・ウェイ・イェン。5ヶ国語を操り、科学者になるため勉強中。メンタルヘルスのサポーターであり、心は身体と同じくらいに重要だと信じている。

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ミス・タイ

アンナー・スアンガームイアム。両親はゴミ収集業者で、ゴミの集積所育ち。イブニングドレス審査では、自分の生い立ちと両親へのオマージュを込めたアルミ缶のプルタブにスワロフスキーを融合させたドレスを着用。この着こなしがインスタグラムで15万以上の「いいね」を集める評判に。

このように外見の美しさだけでなく、才能に溢れ志しの高い女性たちが出場するミス・ユニバース世界大会。しかし、大会翌日にL.A.で開催されたクリティクス・チョイス・アワードで女優のケイト・ブランシェットが「順位づけは家父長制度による階級性のようなもの」とスピーチしたように、美の優勝者を選ぶ美人コンテストは、時代錯誤であり性差別だという批判も高まっている。

そんな中、自国をイメージしたコスチュームを纏う「ナショナル・コスチューム・ショー」のプレゼンテーションでは、仮装のような奇抜な着こなしが激しくなり、米Ney York Times誌はミス・ユニバースについて、「環境や世界平和を訴えるスピーチをしたところで、この大会はほかの美人コンテストと変わらず、実際には美の均一性の祭典である。すべての参加者は背が高くてスリムで長い脚、長い髪の毛、長いまつげに完璧な白い歯、精密な彫刻のような特徴を持つ、長身でほっそりした若い女性だ」、とこき下ろしている。

米ランジェリーブランド「ヴィクトリア・シークレット」が美の多様化の流れに乗り遅れて購買者たちにそっぽをむかれたことが記憶に新しいが、ミス・ユニバース大会も、そのステレオタイプな美人像を改革するよう求められているのかもしれない。

text: Moyuru Sakai

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