戴冠式の映像に「死神」が映り込んでいた!?その正体とは。

Culture 2023.05.15

5月6日、国王チャールズ3世の戴冠式がおこなわれたウェストミンスター寺院で、頭巾をかぶり大鎌のようなものを持った謎の人物が歩いていた。ダイアナ妃の幽霊か、それともメーガン夫人のホログラムかとインターネットではあらゆる噂が駆けめぐった。

 

Twitter@fentywinnie

5月6日にチャールズ3世の戴冠式が開催された。BBCニュースによる生中継、そしてインターネット配信もおこなわれた。そんな中、ウェストミンスター寺院に「死神」が現れたという噂が広がった。TikTokの投稿動画には確かに奇妙な人物が映っている。頭巾をかぶり、大鎌のようなものを手にして聖歌隊席のあたりを足早に通り過ぎているようだ。「まさかこれ見たの、自分だけじゃないよね」と投稿者のstxabsは動揺を隠さない。この動画は4時間で300万回以上の再生、42万件の「いいね!」、7000件のコメントがつき、一気に拡散した。一体誰なのかといぶかしむ人、中世の死神のイメージそっくりな人物の登場に不吉な予兆を見る人など、ネットは騒然となった。

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飛びかう憶測

とりわけツイッターでは様々な憶測が飛びかった。「ウェストミンスター寺院に死神がいる? それともダイアナ妃が復讐しようとしている?」とチャールズ3世の最初の妻ダイアナ妃を連想したユーザーもいた。チャールズ3世がダイアナ妃をさしおいて選んだカミラ・パーカー・ボウルズはいまや王妃だ。

「死神が戴冠式に現れるなんて、治世が長くないってことかな」と何らかの予兆とみる人、「これってメーガン夫人じゃ......」と大胆な仮説を立てる人。皮肉や迷信まじりの投稿が延々と飛びかい、タブロイド紙もこのニュースに飛びついた。「戴冠式のウェストミンスター寺院に『死神』出現 」と、英「サン」紙のツイートは驚くほど直球だ。

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種明かし

種明かしで噂に終止符を打ってしまうのは忍びないが、この「死神」は実のところ「バージャー」と呼ばれる寺院関係者であったことが判明した。聖職者ではないが宗教的な奉仕をアシストする役目を担う世俗者だ。ウェストミンスター寺院は、あまりの話題の盛りあがりに困惑したのか、後日、米「ニューズウィーク」誌にそのように回答した。

祝福のパンを配ったり教会を清掃したりと教会の雑務全般を担うがゆえにこの人物は急ぎ足だったのかもしれない。

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text: Louise Lucas (madame.lefigaro.fr)

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