2023年第76回カンヌ国際映画祭雨の中、是枝監督、永山瑛太、安藤サクラが登壇！2日目のカンヌ大階段。

Culture 2023.05.18

大階段2日目。昨日上映された『Jeanne du Barry』へのスタンディング・オベーションの余韻が残る2日目。メイン会場では是枝監督のスリラー映画『怪物』の上映が行われ、カンヌは一転ニッポン色に染まった。ペドロ・アルモドバル監督による短編西部劇『Strange Way of Life』俳優陣の登場にレッドカーペットが一段と沸いた。

パルム・ドール賞候補に挙がっている“怪物”紹介のためカンヌに登場した坂元裕二、永山瑛太、柊木陽太、黒川想矢、安藤サクラ、是枝裕和監督。(カンヌ、2023年5月17日)photography: Getty Images

「カンヌの日の下に新しきものなし」、むしろ「雨の下、クロワゼット大通り」、と言うべきか......。小雨のちらつく曇り空の水曜日にカンヌのレッドカーペットに登場したのは、是枝裕和監督の日本映画『怪物』の俳優陣。2018年に『万引き家族』でパルムドールを獲得し、2013年に『そして父になる』で審査員賞を受賞した日本人監督がカンヌ映画祭に参加するのは今回で7回目となる。今回の出品作は母と小学生の息子、そして息子の通う学校の教師を巻き込んだスリラー映画だ。カンヌの人々にとっておなじみの顔ぶれが続々とパレ・デ・フェスティバルの大階段を上って行く。映画祭総代表のティエリー・フレモと昨年映画祭の会長に就任したイリス・ノブロックが最上段でゲストたちを迎える。口ひげを蓄えた監督ギャスパー・ノエ、女優リュディヴィーヌ・サニエ、さらにアメリカ人女優ヴィオラ・デイヴィスの姿も見られた。ジュード・ロウとサディ・フロストの娘でモデルのアイリス・ロウはシースルードレスで登場した。

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18時30分には、ある視点部門に出品されているトマ・カイレ監督作『Le Règne animal』の俳優陣も登場。ロマン・デュリスがBMWから姿を現すとフラッシュが一斉に閃いた。その後、俳優はしばしファンたちと触れ合い、サインやセルフィのリクエストに応えていた。共演者のアデル・エグザルホプロスも同様にファンサービスに応じ、カメラに向かっていつもの膨れ面で何度もポーズを取りご機嫌な様子だった。

だが、カンヌ映画祭2日目のレッドカーペットのハイライトは何といっても、ペドロ・アルモドバル監督の短編西部劇『Strange Way of Life』俳優陣の登場だろう。本作には2016年よりイヴ・サンローランのアーティスティック・ディレクターを務めるアンソニー・ヴァカレロが共同プロデューサーとして参加し、衣装も手がけている。『ペイン・アンド・グローリー』以来のカンヌ公式出品となる監督はアメリカ人俳優イーサン・ホークと並んでフォトコールでポーズを取り、マヌエル・リオス（ドラマ『エリート』のスター俳優）、ジェイソン・フェルナンデス、ジョゼ・コンテッサ、ジョージ・スティーンとともに大階段を上った。スペイン勢のうち3人がジャケットの下に素肌が覗く、胸元が深く抉れたシャツをチョイス。デコルテは女性の専売特許ではないことがここでも証明された。今日のカンヌでは少し肌寒いかも？

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