ヨルダンの未来の国王と王妃、フセイン皇太子とサウジアラビア人のラジワ・アル・サイフとは?

Culture 2023.06.02

ラーニア王妃とヨルダン国王アブドゥッラー2世の長男、フセイン皇太子が、イギリスのキャサリン皇太子妃に少し似たサウジアラビア人女性と結婚した。

ラジワ・アル・サイフと将来の夫となるヨルダンのフセイン皇太子。Instagram@alhusseinjo

ヨルダン・ハシミテ王国は、祝賀の日に向けて準備を進めている。6月1日、フセイン皇太子はアンマンのザフラン宮殿でサウジアラビア人のラジワ・アル・サイフと結婚する。1993年に父であるアブドゥッラー2世がラーニア王妃と結婚した同じ場所である。

アラブ版「ヴォーグ」によると、挙式後はアル・フセイニーヤ宮殿でレセプションが開かれ、王室メンバーや世界各国の高官が出席する予定だ。その中には、スペイン国王フェリペ6世とその妻レティシア王妃も含まれる。結婚式は大規模に行われることが予想されている。2009年以来、新郎はヨルダンの王位を正式に継承している。王位は以前、国王の異母兄であるハムザ王子が所有していたが、アブドゥッラー2世の長男のために退位させられた。

イギリスやスペインの王室よりも控えめなヨルダン・ハシミテ王国は、ここ数カ月、何度も話題になっている。3月12日、ヨルダン王室夫妻の娘であるイマン王女とベネズエラ人のジャミール・アレクサンダー・テルミオティスの盛大な結婚式を挙げた。ヨルダン国営放送で生中継されたこの結婚式は、26歳のイマン王女がアブドゥッラー2世とラーニア王妃の第一子として結婚することを待ち望んだ。

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長男のフセイン皇太子(28歳)が恋人と結婚する番だ。ラジワ・アル・サイフ(ファーストネームはアラビア語で「希望」を意味する)は、将来の夫と同じく1994年生まれで、サウジアラビアでも有数の資産家に属している。彼女は、ハリード・ビン・ムサイド・ビン・サイフ・ビン・アブドゥルアジズ・エル・サイフとアッザ・ビン・ナイフ・アブドゥルアジズ・アフメド・アル・スデイリの次女であり、フェイサル、ナイフ、ダナのふたりの兄弟とひとりの姉妹がいる。週刊誌「Hola」によると、ベイルートのアメリカン大学で学び、土木技師でもある彼女の父親は、有力な実業家であり、ビジネスコングロマリット「El Seif Group」のオーナーだという。母親のアッザ・アル・スデイリは、現国王サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズの母親のいとこ、と仏誌「Point de vue」は書いている。

ラジワ・アル・サイフは、サウジアラビアで高校を卒業した後、ニューヨークに渡った。彼女はシラキュース大学に入学し、馬に情熱を抱きながら建築学を学んだ。一方、フセイン皇太子は、ワシントンの名門ジョージタウン大学で国際史を学んだ。そして、友人の紹介で、将来の妻となる女性と出会った。「婚約者のラジワとは、仲間のひとりを介して出会った」と、5月に「Point de vue」に語っている。同誌のインタビューで皇太子は、「ラジワのような人に出会うことはそうそうない。自分はラッキーだ」と表現した。しばらく音信不通だったふたりは、再び連絡を取り合うようになった。「その後は運命が導いた」と未来の国王は付け加えた。

 

愛するラジワの誕生日を心からお祝いします! あなたと一緒に愛と思いやりと献身に満ちた人生を歩むことを楽しみにしています。

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そして、若いふたりの間には、すべてがあっという間に起こったようだ。2022年8月17日、ヨルダン国王と王妃の長男が婚約したことがわかった。このニュースを公式に伝えるため、当の本人は自身のInstagramアカウントでこう綴った。「アッラーに感謝します。私たちにアッラーの祝福があることを祈ります。私の親愛なるヨルダンの家族の心からのサポートと優しい願いに感謝します」。

未来のロイヤルカップルの最初の公式ポートレートの一枚で、ラジワ・アル・サイフはギリシャのデザイナー、クリストス・コスタレロスによるプリーツ入りブルードレスを着ていた。これは、2010年11月16日にウィリアム皇太子との婚約を発表したキャサリン皇太子妃が着用したIssa(イッサ)の“フィリス”という名のブルードレスを彷彿とさせるスタイルの選択だった。

待ちに待ったこの日までの間、花嫁となるラジワ・アル・サイフはすでに数々の祭事に参加している。5月22日(月)の夜、アンマンで行われた伝統的なヘナの儀式に参加した。これは、「オリエンタルウェディングには欠かせない」と仏週刊誌「パリ・マッチ」は伝えている。婚約者の姉妹であるイマン王女とサルマ王女、彼女の母親、ヨルダンのラーニア王妃が同行した。ラーニア王妃は、息子がラジワと結婚したことに喜びを隠さず、心からの賛辞を贈った。それは、未来の娘婿の目に涙をもたらすのに十分なものだった。

 

ヨルダンの家族の存在あってのお祝い。私たちの美しいラジワを祝います!

 

text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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