ルピタ・ニョンゴが披露した"メタリックなバストトップ"とは?

Culture 2023.06.18

イギリス系パキスタン人アーティスト、ミーシャ・ジャパンワラの解剖学的な作品に身を包んだ女優ルピタ・ニョンゴは、トニー賞のレッドカーペットで彫刻的かつアクティビスト的な登場を果たした。

Instagram@lupitanyongo

6月11日のトニー賞で受賞予定はなかったが、ルピタ・ニョンゴは自信に満ち溢れていた。アメリカでミュージカル作品を讃える式典に招待された40代の女優ルピタ・ニョンゴは、他に類を見ないイブニングウェアを身に着けて登場した。ルピタ・ニョンゴは、黒いスーツと女性のバストをかたどった銀色のプラストロン(胸当て)に身を包んでいた。それは彼女自身の体に基づいてパキスタン出身のアーティスト、ミーシャ・ジャパンワラによって制作されたものである。

「彼女は人の身体を忠実かつリアルに再現し、それを抵抗と祝福の行為として捉えています。そして、私たちが自分たちの身体で自由に存在することが許されているという事実を強調しています」と、メキシコ生まれでケニア育ちの女優ルピタ・ニョンゴは自身のInstagramアカウントで説明している。

---fadeinpager---

 

 

ミーシャ・ジャパンワラはまだ30歳手前だが、すでにジュリア・フォックスカーディ・Bの妊娠中のお腹の曲線を形に残したり、リル・ナズ・Xの楽曲「Montero」のビデオクリップで着用した解剖学的な衣装を制作したりしている。ロンドン生まれの彼女はカラチで育ち、名門パーソンズ・スクール・オブ・ファッションで学び、2018年に卒業した。彼女の作品は衣服と美術の境界領域に位置し、体の表現を通じて恥という概念を探求し、それを羞恥心と対比させている。この考え方は、彼女の出身国の厳格な宗教政策や特に女性やLGBTQIA+に対する権利の阻害とも関連している。それは最近のセレブリティたちの間にも見られるより世界的なトレンドのひとつだ。

---fadeinpager---

 

 

ビヨンセツアーで着用した大胆なロエベのジャンプスーツサンレモ音楽祭でキアラ・フェラーニが選んだ裸婦の体を表現したディオールのドレス、カイリー・ジェンナーが着用したジャンポール・ゴルチェのトップレスビキニなど、肌を露出しているように見せるファッションに人気が集まっている。この体の一部を隠すファッションの背後には、自己のイメージを取り戻すという意図が見える。それは感受性が高い時代の重要課題なのかもしれない。

text: Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

2025年春夏トレンドレポート
中森じゅあん2025年年運
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリシティガイド
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • 広告掲載
  • お問い合わせ
  • よくある質問
  • ご利用規約
  • 個人の情報に関わる情報の取り扱いについて
  • ご利用環境
  • メンバーシップ
  • ご利用履歴情報の外部送信について
  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • Pen Studio
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CCC MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CCC Media House Co.,Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.