「どうしたらいいんだろうね?」80歳のハリソン・フォードが語る今後の予定。
Culture 2023.06.30
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の撮影を終え、5度目となる帽子と投げ縄がトレードマークの冒険家インディ・ジョーンズを演じた80代の俳優ハリソン・フォードは、6月27日のインタビューで、俳優業をやめるつもりはないと語った。
ベルリンで行われた映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のプレミアでのハリソン・フォード。(2023年6月22日)photography: DPA / DPA/ABACA
『インディ・ジョーンズ』第5作の公開に合わせ、ハリソン・フォードが、英放送局iTVの朝の情報番組『Lorraine(ロレーヌ)』で撮影と今後の計画について語った。引退の噂について聞かれた“ハリウッドの生きる伝説”は、即座にこう答えた。「リタイヤするのかって? 自分でもどうしたらいいかわからない」と即答した。
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「毎日仕事に行く」
もうすぐ81歳になる『ブレードランナー』『スター・ウォーズ』でも知られる俳優のハリソン・フォードは、撮影現場を離れるつもりはなく、事実上、自然の法則に逆らっている。ルーカス・フィルムの『インディ・ジョーンズ』の最新作で疾走するハリソン・フォードは、Apple TV+のドラマシリーズ『シュリンキング』ではパーキンソン病を患う医師を、Paramount+で放送中の西部劇テレビシリーズ「1923」では颯爽とした家長を演じている。『ロレーヌ』の司会者リア・ヘブデンに「毎日仕事に行くのが楽しかった」と打ち明けるなど、忙しい日常を手放そうとはしていない。
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「非常に野心的な映画」
映画『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981年)の公開から40年以上が経ち、ハリソン・フォードが「とても野心的な映画」と語るこの映画で、帽子と投げ縄を身につけ、「脚本にとても満足した」と付け加えた。この颯爽としたインディ・ジョーンズのカムバックに際し、最近アカデミー賞を受賞した映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でも知られるキー・ホイ・クァンとも再会を果たした。彼は幼い頃に『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』で知られるようになった子役であった。「彼がこのように(この場に)帰ってきたのを見るのは素晴らしいことです。彼は本当にユニークな人物であり、この業界で長い間働いて成功を収めるために努力してきたのです」とハリソン・フォードは断言した。
また、新たな顔ぶれとして、女優兼監督のフィービー・ウォーラー=ブリッジが登場している。ハリソンは彼女を「素晴らしい女優」と賞賛した。
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輝く世代
80歳になっても、ハリソン・フォードは妻のカリスタ・フロックハート(ドラマシリーズ「アリー my Love」の女優)と共に静かな生活を送ることを拒否し、撮影スタジオを離れることはない。彼はハリウッドでも疲れを知らないシニアスターのひとりだ。1歳年下のロバート・デ・ニーロも、10月18日にマーティン・スコセッシの映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で主演する。
また、シルベスター・スタローン(76歳)やアーノルド・シュワルツェネッガー(75歳)など、70代のスターも多くのプロジェクトに取り組んでいる。また、93歳のクリント・イーストウッドは次回作の『Juror #2』の準備に入っていることを明らかにした。これは彼にとって42作目の長編映画となる。
これらの例は、私たちがコラムで問題視している、年を重ねた男性の体のフェティシズムの現象を表している。ジャーナリストのアマンダ・カスティーヨは次のように分析した「(セクシャリティやジェンダーを題材とするフランスの小説家)ヴィルジニー・デパントが指摘しているように、男性は男性が好きであり、映画での魅力的な役柄に自分自身を投影することを好みます。そして男性はこんなにも強く、魅力的で、勇敢だと感じ、自らのことも強く誇らしく感じるのです。これらの映画は、願望の実現や自己実現の幻想です。ですから、現実とスクリーンに映し出されるものとの間には完全なギャップがあります」。
text: Zoé Grandjacques (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi