『ティファニーで朝食を』のドレスがオークションに！

ブレイク・エドワーズ監督の名作『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンが着用したジバンシィのピンクのドレスが2023年9月6日から8日まで開催のオンラインオークションに出品される。

『ティファニーで朝食を』でのオードリー・ヘプバーン。photography: Sunset Boulevard / Corbis via Getty Images

オークションの名は「レジェンド：ハリウッドと王族」だ。カタログにはダイアナ妃のドレス、映画『エイリアン』で使われたマスク、ハンフリー・ボガードの結婚指輪などが並ぶ。その中に1着のピンクのドレスがあった。映画『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンが演じた主人公、ホリー・ゴライトリーのドレスだ。ブラジルの裕福な政治家と逢瀬を重ねたときも、兄の死を知ったときも着ていた。ユベール・ド・ジバンシィがデザインしたこのドレスは、トルーマン・カポーティのベストセラーを1961年に映画化したブレイク・エドワーズ監督の作品を彩るアイコニックな衣装のひとつ。今日、この「「ホットピンクのカクテルドレス」がアメリカのオークションハウスJulien's Auctionのオークションに出品されており、推定落札価格は450,000ドル（約6,544万円）とされている。

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『ティファニーで朝食を』の衣装で最も有名なのは同じくジバンシィがデザインしたブラックドレスだが、こちらのピンクのドレスもそれに次いで知られている。ラウンドネックに細身の身ごろ、ふんわり広がるチューリップスカート。ピンクのシルクオーガンジー製で、手刺繍のタッセルが全体的に施されている。丹念な職人技だが、残念ながら時の流れの影響を受けざるをえなかった。

 

 

 

 

 

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映画『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンが着用したカクテルドレス。ピンク色が褪せ、一部のタッセルがなくなっている。Instagram @diet_prada 

60年前に作られたということだけでなく、このドレスが複数の所有者の手を経てきた影響もあるだろう。直近では2007年にクリスティーズのオークションにおいて、19万2000ドルで落札された。時の流れの影響は如実だ。スクリーンでは鮮やかだったピンク色はくすみ、刺繍はところどころ傷んだり欠けたりしているのが写真でも明らかだ。もっともそれでも前回のオークションから推定価値が3倍になるのは、時の流れにも増して強力な伝説のドレスだからだろう。