ブラッドリー・クーパー、依存症を克服したと語る。

Culture 2023.09.01

俳優、映画監督、映画プロデューサーとしてハリウッドで活躍する48歳のブラッドリー・クーパー。8月に出演したサバイバルリアリティーTV番組、「ランニング・ワイルドwithベア・グリルス」で、アルコールとコカインの依存症を克服したことを淡々と語った。

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今年の5月に配信開始した『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』に出演しているブラッドリー・クーパー。(ハリウッド、2023年4月27日)photography: Getty Images

ウェブサイト「Planetoscope」によれば、国連薬物犯罪事務所のデータに基づくと、推定600万人以上のアメリカ人がコカイン中毒だそうだ。ブラッドリー・クーパーも2004年までコカインやアルコールの依存症に苦しんだ。その根底には自分の存在そのものへの疑問があったという。しかし、29歳でとうとう依存症を克服、その後再発せずに長い年月を過ごしている。今年8月初旬、サバイバルリアリティーTV番組、「ランニング・ワイルドwithベア・グリルス」に出演した折、辛かった当時を振り返った。

 

「あなたにも大変な時期があったのでしょうね?」と司会が水を向けるとブラッドリー・クーパーは率直に答えた。「アルコールとドラッグで大変でした。でもそれは自分がセレブであることとは無関係です」と。

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逃避行動

ブラッドリー・クーパーは、コカインやアルコールに依存することで現実から逃避し、ひとときの安らぎや慰めを求めた。2000年代初頭にジェニファー・ガーナーとの共演ドラマ「エイリアス」シリーズを途中で降板となり、逃避の必要性はさらに増した。しかしながらある日、すべてを断ち切る決断をした。「29歳で酒を止め、以来19年間飲んでいません。自分はとてもラッキーでした」と48歳の俳優は語った。

依存症からの回復の道のりはトラップだらけだった。2011年、父チャールズ・クーパーが亡くなったときはとりわけ辛かった。「悲観的に物事を考える傾向があり、どうせもうすぐ死ぬんだからとしょっちゅう考えていました。一時期は本当にひどい状態でした。でもありのままの自分を受け入れ、折り合いをつけていくしかないと考えはじめたのです」と俳優は心境の変化を語った。

この人生の試練のおかげで強くなったし、のちの役作りにも役立った。監督も務めた映画『アリー/スター誕生』(2018年)で演じたジャクソン・メインは、まさにアルコール依存で薬物中毒のミュージシャン役だった。「この役を演じるのは簡単でした。その頃には幸い、もう平気になっていたので、思う存分できました」と言う。見事な復活には尊敬するしかない。

text: Louise Lucas (madame.lefigaro.fr)

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