パリ・ファッションウィーク、トコジラミの被害が蔓延!?
Culture 2023.10.11
パリのファッションウィークを終えて国に戻ったインフルエンサーたちが、光の都のお土産として持ち帰ったのはクロワッサンでも、「I LOVE PARIS」グッズでもなく、トコジラミの思い出だった。
ファッションウィーク後、トコジラミがアメリカのインフルエンサーにパニックを引き起こしている。photography : WWD / WWD via Getty Images
人気ドラマ「エミリー、パリへ行く」で描かれたようなステキなパリのイメージはもうインフルエンサーたちに通用しない。パリのファッションウィークから戻ってきた彼らが口にするのはトコジラミの話ばかり。このところフランスの首都を悩ませている深刻な問題でもある。いずれにせよ、何百人ものファッション関係者が2024年春夏コレクションに出席するためにパリに滞在していたのだ。この問題がフランス外に拡散するのは当然のことだった。
@dailymail Gaza building collapsed after an Israeli air strike sending smoke and dust across the city, after the Palestinian Islamist group Hamas launched a surprise assault across Israel. #fyp #israel #hamas #palestine #military #jerusalem original sound - Daily Mail
多くの人が用心するなかで、無防備にやってきて被害にあった人もいる。韓国系インフルエンサーのキム・ジフンがそうだった。10月4日に投稿され、300万人以上が視聴したTikTokの動画で、彼女は虫に刺されたたくさんの跡が赤く点々と残る脚を映しだした。公共交通機関が危ないとアドバイスした購読者に「もっと早くこのことを知っていれば......」と残念がる。翌日にも「まだ足がかゆくて、気が狂いそう」と投稿し、服をスチームで消毒したことを明かした。
フランス語では”punaise de lit(ピュネーズ・ド・リ)”と呼ばれるトコジラミ、英語では“bedbug(ベッドバグ)”と言うが、人によっては可愛らしい響きがしないでもない”la puce(ラ・ピュス:本来はノミの意味)”の呼称を使う人も今回見受けられた。アメリカ人ジャーナリストのアルフレド・ミネオは「ガーディアン」紙に、「私たちはラ・ピュスに恐れ慄いている」と書いている。いずれにせよbedbugのハッシュタグはTikTokで1億4000万回以上再生されるほどの普及ぶり。ロサンゼルス在住のインフルエンサー、マルヴィカ・シェスもトコジラミに怯えているひとりだ。目下の最優先事項はパリから戻ってから服をきちんと洗濯すること。「2回洗濯して、あとは何もついてこないことを祈るしかないわ」と彼女はガーディアン紙に語った。
もっともニューヨークのファッショニスタたちはあまり恐れなくてもいいのかもしれない。ニューヨークでは2010年にトコジラミが大発生している。その後、効果的な駆除のための情報ポータルサイトの開設、殺虫チームの結成、マットレスをビニールに包まずに路上に捨てると罰金刑など、抜本的な対策がとられた。おかげでビッグシティでのトコジラミは大幅に減少してきている。今度はパリの番だ。この厄介な虫がピクサーアニメの「レミーのおいしいレストラン」のネズミの主人公ぐらい有名になる前に有効な対策を立てるべきだろう。
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text : Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)