ヒュー・ジャックマンが提唱する85%ルールとは?
Culture 2023.10.21
最近のインタビューで、俳優ヒュー・ジャックマンは、プロとしての仕事人生が私生活にあまり影響を与えないようにするため、このメソッドを用いていることを明らかにした。
ニューヨークの街中に現れたヒュー・ジャックマン。photography: Abaca
「バーンアウト」という言葉が約10年前に一般的になって以来、多くの人々が仕事により良く適応しようと努力している。多くの人がシェアしているこのメソッドは、プライベートがおろそかになる危険を冒してまで仕事に没頭するのではなく、違う働き方をすべきだというものだ。ヒュー・ジャックマンも、ポッドキャストで「85%のルール」を採用していると語り、できるだけ体を大切にし、100%ではなく85%で自分を提供するよう努力していると語っている。
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人生哲学
当初、数百冊の自己啓発書に限られていた「85%ルール」と呼ばれるメソッドは、今や世界中でますます利用されるようになった。その第一の目的は、うつ病や疲労困憊、そして何よりも燃え尽き症候群のリスクを防ぐことである。この規律は、仕事に割く時間の長さによって測られる。自分の仕事を人生の中心にしないこと、自分の体により耳を傾け、自分を労わり、それによってより生産的になること、これらはすべてヒュー・ジャックマンが守るべきマントラなのだ。オーストラリア出身の俳優ヒュー・ジャックマンは、「トップアスリートは、100%ではなく85%の力で走るようにすれば、リラックスでき、最終的にはより優れたパフォーマンスを発揮することを知っている」と説明する。このメソッドは怠惰や怠け心のために自分をセーブするのではなく、むしろより優れた結果を出すこと、無理をしないでパフォーマンスを発揮することを目指すのだ。無理に突き進むのではなく、リラックスして成し遂げることが肝心である。
英キングス・カレッジの研究によれば、このメソッドはZ世代とミレニアル世代に共感を呼んでいるという。若いイギリス人たちは仕事を自分たちの生活で最も重要でないもののひとつと考えており、従来の「100%の力を尽くす」という考え方は過去のもののようだ。
text: Gaspard Couderc (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi