デンマークの王子18歳の誕生パーティー、金の靴を忘れた女性の正体は?

Culture 2023.10.19

2023年10月15日、デンマークでクリスチャン王子の誕生日パーティーが開催された。会場に残された靴を巡る「シンデレラ」探しの結果、真相が明らかに。

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18歳の誕生日を迎えたデンマークのクリスチャン王子。(デンマーク、2023年10月15日)photography: Abaca

デンマークのクリスチャンボー城で開催されたデンマーク王家、クリスチャン王子の誕生パーティー自体、すでに夢の世界のような華やかさだった。しかもパーティー会場の真ん中でいつの間にか、金のヒールサンダルがポツンと片方だけ残されていたとは、思いっきり映画の世界ではないか。サンダルが発見されたのは、パーティーの翌日だった。靴はいったい誰のもの? わざと置いていったのだろうか? デンマーク中がシンデレラ探しに湧いた。

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まるでおとぎ話

デンマーク国民は王室好きで、王子の誕生日への関心も高かった。パーティーの模様がテレビ生中継されたほどだ。だから靴の話が伝わると、まるでシンデレラの物語のようとみんな夢中になった。忘れ物があったことを伝えたのはそもそも王室の公式インスタグラムで、北欧風の軽妙なユーモアをこめて「金のサンダルを履いていた娘」探しを呼びかけた。階段に置かれた靴の写真がインスタ投稿され、「昨晩、靴を片方忘れたのはシンデレラですか?」というキャプションが添えられていた。さらに詳しい説明として、「女王陛下のガラパーティーの招待客が帰った後、このピンヒールの靴が片方だけクリスチャンボー城に残されていました。お返ししたいので持ち主の方のご連絡をお待ちします」とあった。

その瞬間から、デンマーク中の王室好きは謎解きをはじめた。反響の大きさに、デンマーク国営テレビ局『TV2』はこの晩に撮られた映像をくまなくチェックした末、24時間後にとうとう金の靴の持ち主を発見した。アンネソフィー・トーンソ・オレセンという、18歳の女性だった。

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ちょっとしたお遊び

別に本物のシンデレラになりたかったわけではなく、ちょっとしたお遊びのつもりだったとアンネソフィーはデンマークのメディアに答えている。「グリム童話でおなじみの物語を地で行くまたとないチャンスでした。(中略)こんなことができるのは生涯で一度きり、だからやっちゃえと思って」と言うと真顔で「王子様と結婚したいわけではなく、誰かが面白いと思ってくれて、王室に注目が集まればいいなと思いました」と言葉を続けた。ついでながら試みが成功するまでには多少の苦労もあったとか。最初に靴を脱いだら、誰かが拾ってきてくれてしまい、仕掛けづらくなった。2度目の試みで階段に靴をそっと置き、ようやく成功したそうだ。

text: Gaspard Couderc (madame.lefigaro.fr)

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