セレブたちの「コルセット」姿に批判殺到の理由とは?

Culture 2024.03.05

数日前、実業家のキム・カーダシアンとNetflixのドラマシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」の女優アニャ・テイラー=ジョイがコルセット姿の写真を投稿した。SNSで非難を浴びる理由には事欠かない。

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パリに登場したキム・カーダシアン(2022年)photography: Spotlight

2月25日、アニャ・テイラー=ジョイは自身のInstagramアカウントに、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『デューン 砂の惑星 PART2I』のニューヨークプレミアで選んだ衣装の写真を投稿した。彼女が選んだのはメゾン マルジェラのドレスで、その下にコルセットを着用している。ウエストを強調し、両手で胸を隠している。

数時間後、キム・カーダシアンもミュグレーのコルセット姿の写真を投稿し、胸を圧縮しウエストを強調した。

どちらにも否定的なコメントが相次いでいる。実際、SNSでは、これに対して女性や若い女性への社会的プレッシャーを非難する人が多くいる。第一に、コルセットは束縛のイメージがある。そして、極端に痩せた体型を奨励するかのような写真も問題だ。

「女性に対してもっと非現実的な基準と期待を設定しよう」、「私たちは皆、インフルエンサーやマーケティングの力、写真でお金を稼ぐことを理解しているけれど、娘を持つ人はこれを良いと思うかな?」などのコメントがキム・カーダシアンの投稿に寄せられた。また、アニャ・テイラー=ジョイに対しても同様のコメントが寄せられた。「また醜形恐怖症の宣伝か! 恥を知れ!」、「これは女性たちにとって健康的な見た目とは言えない」、「アニャ、あなたのことは大好きだけど、あなたの若いファンにとって危険なことを投稿しないで」、「コルセットが女性の健康にどれだけ有害かわかっているの?」など。キム・カーダシアンはすでに2019年のMETガラでコルセットを着用し、「人生でこんなに苦しかったことはない」と認めている。

このようなコメントの嵐に直面し、アニャ・テイラー=ジョイのファンの中には、女優を擁護し、スリムな人々が犠牲になり得るボディ・シェイミングを糾弾する発言もあった。「なぜそんなに痩せていることが不健康だと言われないといけないの?」、「みんなボディ・シェイミングをやめるべきだわ。もともと痩せている人も存在するし、摂食障害だと言われてしまうような人だっている。」

先日、『デューン 砂の惑星 PART2』のワールドプレミアでのディオールの衣装が文化的流用と非難されていたアニャ・テイラー=ジョイにとってこのコルセット姿は、新たな論争を巻き起こすこととなった。ゼンデイヤティモシー・シャラメフローレンス・ピュー......といった、ルックスで世間を騒がせるのが得意なキャストの中で、注目を浴びるための手段なのだろうか?

text: Justine Feutry (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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