クロエの新しいイニシアチブ、クロエ・アーツとは?
Culture 2024.07.04
クロエは、女性のエンパワーメントというメゾンのレガシーを継承するイニシアチブ、クロエ・アーツをローンチ。
『Race Riders』 Courtesy of Chloé
『Rabblerouse Horse Racers』 Courtesy of Chloé
クロエ・アーツのミッションは、傑出した女性の才能の功績を称え、選び抜かれた新進アーティストを育成し、芸術のさまざまな分野にまたがる垣根を超えた、予期せぬ対話を生み出すこと。第1回目となる今回は、クロエとクロエ・クリエイティブディレクターのシェミナ・カマリが、デンマークのアーティスト、ミー・オリセ・ケアガードをパリで紹介する。
現在、ケアガードの作品をパリのフラッグシップストア内に展示中。
Photography : Benoit Florençon Courtesy of Chloé
「クロエは直感、自由、そして女性の賛美をテーマにしています。ミーの作品はこれらすべての要素を語っています。彼女のペインティングは、自分自身で選択する女性を描いています」とカマリは語る。
ケアガードは絵画、ときには彫刻やインスタレーションも手がけるアーティスト。彼女の作品は、自由、活動的なエネルギー、ユーモアに関心があり、主に他者の視線(あるいは女性の視線)に関心を寄せている。コルセットを剥ぎ取って自転車に乗ったり、テニスをしたり、音楽を奏でたりする女性たちの解放を、力強いストロークでスケールの大きな絵画で表現している。それは冒険的で自らの人生を主体的に生き、内側から人生を切り開く、女性の視線を通して捉えた女性たちの姿そのもの。
展示風景からわかるように、ケアガードの作品はそのダイナミックさ、スケールの大きさも魅力。
Photography : Benoit Florençon Courtesy of Chloé
「私の作品に登場する女性たちは、人々の期待に惑わされることなく、自分の欲望や興味を深く追求しています。まるでテニスボールを完璧に打つように、ある種の最大値まで自由に自分のエネルギーを使う感覚に興味をそそられます。この自由は特権であり、夢であり、クロエのスピリットとよくマッチしています」とケアガードはコメントを寄せる。
現在、クロエのパリ・フラッグシップストアでは、既存の7点とクロエが特別に依頼した1点の計8点の絵画を展示中。昨年秋にクリエイティブディレクターに就任したカマリの初コレクションと時を同じくして、ビジュアルでの会話が交わされている。
パリを訪れる際にはぜひクロエのフラッグシップストアにも立ち寄って、ショッピングとともにアート鑑賞も楽しみたい。
Photography : Benoit Florençon Courtesy of Chloé
text: Natsuko Kadokura