新設されたエリザベス女王の銅像、「似ていない」と非難殺到?

Culture 2024.09.13

2022年9月8日に死去したエリザベス女王に敬意を表し、命日を2日後に控えた北アイルランドで、彼女を讃える銅像が除幕された。

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エリザベス女王(2020)。photography: Reuters/Aflo

エリザベス女王が亡くなって2年が経過した。女王の死を偲んで、9月6日に北アイルランドのアントリム城庭園で銅像が公開された。この銅像は、エリザベス女王がバーバリーのスカートとジャケットを身に着け、ブーツを履き、頭にはスカーフを巻いた姿を描いている。これは女王にとって定番のスタイルだった。銅像の隣には、夫フィリップ殿下と女王が可愛がっていたコーギー犬が2匹描かれている。奇妙なことに、このニュースは王室のソーシャルメディアでは伝えられていない。一方で、王室は女王の命日を記念して女王の写真を公開した。王室はこの像が気に入らなかったのだろうか? 何も明確にはされていない。

アントリム&ニュートンアビー市議会は、Instagramのアカウントに除幕式の動画を投稿した。動画には、アーティストのアンソニー・アンツォ・ブレナンが自作の作品の横に立っている様子が映っている。彼は北アイルランド・ベルファスト出身で、北アイルランドの政治家たちを描いたチェスセットで知られている。BBCによると、動画が公開されるや否やコメントの内容がほぼ否定的であったため、すぐに削除されたと言う。現在は称賛コメントのみが残っている。

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「全くの駄作」

イギリス人、とりわけアイルランド人の怒り具合を判断するには、アイルランド北部の新聞『ベルファスト・テレグラフ』のInstagramアカウントを覗いてみると良い。「安っぽくてみっともないし、恥さらし。学校のプロジェクトなのか? すべての公的な銅像のモニュメントには、一時的な中止が必要だ」、「マジ? 全くの駄作」と、彫刻の写真に対するコメントには書かれている。

「顔が女王に似ていないのです」と、この町に住む52歳の労働者、エディ・スマイスはAFP通信に語った。「その像は彼女に全く似ていなくて、コーギーの方が女王よりもよく作られていると思います」と、59歳のイギリス人観光客であるロレーヌ・バーカーは述べた。近くの町バルメナに住むノエル・ウィルソン(62歳)と妻のドロシー(61歳)も同じ意見だった。「皆が話しているのを聞いて、見に来ました。確かにコーギーたちの方は似ている」とノエルは言う。一方、50歳のハンガリー人観光客ガボル・ラスローは、ポーズや衣装が「まるで市場でジャガイモを買いに行く老婦人に見える」と皮肉を込めて語った。

一部の人々は彫刻を撤去するよう提案しているが、議会は動じていない。BBCニュースの取材に応じたアントリム&ニュートンアビーのポール・ダンロップ副市長は、「個人の好みの問題もあり、それぞれが自分の意見を持っていますが、重要なのは銅像が何を表しているかです」と述べた。この発言は、BBCが報じた市議会が発表した声明と一致している。声明には「芸術は時として異なる意見を生むことがある、この彫刻を実際に見た人のほとんどが温かく歓迎していることを強調することが重要だ。この銅像は女王の優雅さと毅然さを見事に表現しており、女王の並外れた人生と治世に対するふさわしい賛辞である」と書かれていた。

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text: Camille Lamblaut (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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