広瀬すず、杉咲花、清原果耶、それぞれの片思い。
Culture 2025.04.02
俳優として多方面で活躍する広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人が、4月4日公開の映画『片思い世界』で初のトリプル主演を果たした。本作の要となるさまざまな"片思い"について、3人揃っての貴重なインタビューを試みた。
©2025『片思い世界』製作委員会
緑豊かな住宅街の片隅で、ゆっくりと年月を重ねてきた古い一軒家。そこでお互いを思いやりながら、毎日楽しく暮らす美咲(広瀬すず)、優花(杉咲花)、さくら(清原果耶)の3人。実の姉妹ではないけれど、理想の暮らしをしているように見えるがーー。
『花束みたいな恋をした』の脚本・坂本裕二と監督・土井裕泰の再タッグ、そして前述のあらすじだけを聞けば、和やかな日常を描くほのぼのとした映画なのかと思われるが、その予想は序盤から大きく裏切られる。ヒューマンドラマでありながら、スリラーやホラー的なムードを漂わせる『怪物』同様、ストーリーテラーである坂元裕ニの手腕が光る作品。気づけばどんどん物語に引き込まれ、目が離せなくなっているはずだ。
取材日当日、トリプルヒロインを務めた広瀬、杉咲、清原の3名は、実の姉妹のようにじゃれ合いながら現れた。恋愛だけではない、それぞれの特別な「片思い」を描いた本作。作品のタイトルに絡めて、まずは共演者へ密かに片思いしていたことを聞いた。
(お互いの顔を見合わせた後)
杉咲「......じゃあ私から!」
清原「前のめり(笑)」
広瀬「笑」
杉咲「すずちゃんは、一見飄々としていて、背中で引率してくれるようなリーダーシップのある方ですが、ごはんに行ったり、プライベートな空間では、作品や現場に対してどんなふうに考えているかという正直な気持ちを共有してくれたりするんです。そんな人間味のあるところにキュンときてしまいます」
(はにかみ笑いする広瀬)
杉咲「果耶ちゃんはとてもしっかり者で、不安や緊張を抱えていたとしても人に感じさせない。でもとても繊細に作品と向き合っていて。だからこそ人の苦しみがわかるというか。心に吹いたすき間風を、ぴたっと埋めてくれるようなところが素敵で、救われたことがたくさんありました」
清原「すずちゃんは、なんだろうな。合言葉のように言っているけど、とにかく吸引力がすごい。彼女の周りに行けば、何とかなるんじゃないかと思わせてくれるような力がある。私は勝手にパワースポットだと思ってます。花ちゃんは......周りをすごくよく見ている方。私がどこかでつまずいていても、ちゃんと気づいて手を差し伸べてくれる。思いやりってこういうことを言うんだな、私もそういう人間になれたらいいなって思うことがよくあります」
広瀬「そうそう。清原ちゃんもだけど、花ちゃんってそうだよね。私は気づいても、ひとまずそっとしておこうみたいなタイプなんですけど、ふたりはその間をふぁーって駆け抜けていって、気づいたらすっと近くにいてくれるみたいな優しさの持ち主。それがたぶん自分にはないところで、人や物事、仕事に対しての価値観や向き合い方がすごく繊細で大胆。ふたりとも、いつもありがとう」
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広瀬すず:オフショルダートップ¥12,000、スカート¥17,200/ともにエステ(バウ インク)、shape ring(右手人差し指中指)¥45,000、simple ring(左手小指)¥35,000/ともにLORO(LORO TOKYO)、BDring(右手人差し指)¥250,000/1117(LORO TOKYO)、ピアス¥121,000/GIGI(GIGI表参道店)、Braid ネックレス¥165,000、Snake ネックレス¥132,000、Double line リング¥60,500(左手人差し指)/ともにオールニーク、サンダル/スタイリスト私物 杉咲花:すべてスタイリスト私物 清原果耶:ジャケット¥176,000、スカート¥84,700/ともにセファー、シューズ¥129,800/ジミー チュウ、リング右手¥3,718,000、左手¥1,980,000、イヤカフ¥514,800/以上ソフィ ビル ブラーエ、トップ/スタイリスト私物 ©2025『片思い世界』製作委員会
お互いの人間的魅力に対する"片思い"が伝わったところで、今度は逆に共感できたり、相手と同じだと思うところ、ある意味"両思い"だと思う部分を聞いてみた。
広瀬「撮影期間は2ヶ月くらいだったかな。その間はほぼ毎日一緒にいたよね」
杉咲「うん、みんな食べるのが大好きで。好みも似てたよね。今日はお肉が食べたい!とかいう気分も揃って、よくごはんを食べに行きました。撮影中もそうですし、この間も行ったね」
クランクアップしてから、実は1年もの月日が流れているというが、とても和気藹々とした3人。作中では、広瀬が長女、杉咲が次女、清原が三女というような役回りだった。広瀬は特に、姉妹の共同生活を描いた作品に数多く出演しているが、これまでは是枝監督の『海街diary』しかり、原作・向田邦子のNetflixドラマ『阿修羅のごとく』しかり、妹役の印象が強かった。今回いつもとは異なる長女的な役を、どのように演じていたのだろうか。
広瀬「監督から、そこまで『こうしてください』という指示はなくて。大きく"長女のような立ち位置"という設定があっただけなんです。なので私としては、無理にこの役にならなきゃ、という感覚がほとんどなくて」
清原「うん、でも素ではない。たぶん、それぞれが思い描いた理想だったり、想像でお芝居をしていたと思うんですけど、全然無理はしていない」
広瀬「そう、すごく自然体だった。たぶんセリフとか、ちゃんとバランスをとってくれてる台本があったから。みんな役に寄せていったというよりは、各々がやりたい表現をやっていた。自分が思っているやり方で無理せず、その場にいやすいキャラクターのままいたんじゃないかな」
実際、広瀬が得意なバスケットボールをしながら、ふたりとじゃれ合うシーンも。各人のリアルな表現がちりばめられていたからこそ、驚きの展開にもかかわらず自然な空気感の作品に仕上がっていたのだろう。
最後に、今それぞれが片思いしていることとは?
広瀬「夏服。いちばん好きなのは秋服なんですけど、年々軽やかなカラーやアイテムが好きになっています。特に去年から、夏のファッションがとっても楽しくて。早く着たいなって思いながら、もうTシャツを買っています」
杉咲「私は最近、和食がすごくおいしくて。だしの香りを嗅ぐとすごくほっとします。コース料理なども大好きです」
歌唱力があり、バレエをはじめ、ダンスも本格的に習っていたという清原は、音楽関連の"片思い"を挙げた。
清原「いろんな楽器を試すのが好きなんですけど、今年はカホンがいちばん気になっています。座って叩く、箱馬みたいな打楽器で。今朝も買おうか迷ったくらいです(笑)」
作中のシリアスな片思いとはまた違った回答に、一同和みながらこの日の取材は終了した。
『片思い世界』
⚫︎監督/土井裕泰 ⚫︎脚本/坂元裕ニ ⚫︎2025年、日本映画 ⚫︎126分 ⚫︎配給/東京テアトル、リトルモア ⚫︎4月4日より、全国にて公開
©2025『片思い世界』製作委員会
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photography: Keiichi Sakakura hair & makeup: Masayoshi Okudaira (Suzu Hirose), Yudai Makino (vierge/Kaya Kiyohara) hair: ASASHI (ota office/Hana Sugisaki) makeup: Suzuki (Hana Sugisaki) stylist: Akira Maruyama (Suzu Hirose), Saki Nakazawa (Hana Sugisaki), CHIE ATSUMI (ota office/Kaya Kiyohara) interview & text: Mana Sasamori