書物で、知性の旅へ!
フィガロジャポン最新号紹介 2025.07.22
ソファでリラックスしながら読書している時も、ハラハラドキドキワクワクしみじみ......。私たちは心と脳を使って旅に出ているのです、知的に愉しみながら。
書店の数が少なくなったと言われて久しいです。プリントメディアや書物の未来は暗い、とも言われます。今回、『本は友だち、書店は遊び場。』という特集をして、まだまだ書店や本の世界はエネルギッシュと感じました。
実際にお会いした長澤さんはとても落ち着いたムードの方で、静かにしっとりとお話しされます。視線、肌の透明感が際立つ女性。
表紙にご登場いただいたのは、俳優・長澤まさみさん。ティファニーのジュエリーを纏い、手にカポーティ原作『ティファニーで朝食を』の文庫本。
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今回の巻頭特集では、いま私たちが気になる26テーマの本を、26人の有識者や本好きの方々に選書していただきました。テーマと選者の間に濃密な関係性がある方々を選ばせていただきました。なので、一般的に読むべき本ではなく、選者の方の個人的な想いを背負った書物が選ばれていると思います。個人的に、金子光晴の書籍がいくつか選ばれていたことが心に残っています。つまり、永遠の名著。改めて書棚から引っ張り出して読み直さなければ、と思いました。
家族、フェミニズム、ビジネス、おしゃれ、男の現在地、など、現代的なテーマ立てに。
作家の朝井リョウさんと辻村深月さんに対談していただきました。おふたりが書き始めるきっかけになったこと、作家という職業を意識したのは? 書くことの意味は?など、私的なことをたくさん語っていただいています。
フィガロジャポンのようなスタイル誌を作っていると、モード撮影の時などにはビジュアル本をリファレンスとして撮影の方向を考えることも多く、いつも素敵な提案をしてくれるスタッフの方々から推薦されたアートブックを紹介するページも。
東京、パリ、ソウル3都市のユニークなアート本を多く扱う書店からの推薦もあります。
パート2では扉に作家の瀬尾まいこさんからお言葉をいただき、本と出会う場へ実際の旅をする企画を掲載。北海道から福岡まで、その書店を目指して旅を計画したいと思うような場所をピックアップしました。加えて、大型書店や取次、印刷関連などが、プリントメディアをいかに魅力的に伝えるか勝負をかけて挑んでいるユニークな試みについても紹介します。そうなんです、まだまだ本好きは世の中に多いのです。全体で200冊以上の書物を掲載しました。人生を豊かにするおともとしてぜひ!
田舎に出かけたら、こんな書店で豊かな時間を過ごしたくなります。同じ脳でも別の使い方がされそうですよね。
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秋の新色メイクアップでも知的な着地を。ブラウンやブラックなどシックなカラーの服が流行る時に、トレンドのメイクアップは全身の中で浮かないことも大事だけれど、沈みすぎないなじみ過ぎないこともおしゃれのポイントです。色・質感別に最適解を紹介します。
フィガロジャポンが25年以上紹介し続けているカンヌ国際映画祭ラインナップ。邦画が豊富な2025年でしたが、やはり作家主義の世界いちの映画祭として輝き続けています。審査員長があのフランス人俳優ジュエリット・ビノシュである点も、共感してしまう今年でした。
人気連載「アールドゥヴィーヴルへの招待」では、フランスのデザイナーたちがファッションの世界に入ることを後押ししてくれた自身の家族たちについて語っています。さまざまなエピソードが語られていて、泣けます。ファッション業界に最初から縁があった人物、なくても生まれつきのセンスとパッションで現在の地位を確立した人物。どちらのファミリーも、彼ら彼女らの才能を疑わず思いのままに生きることを応援してくれていました。
知性を磨くことは、アールドゥヴィーヴルのもっとも大切な要素のひとつです。書物が誘ってくれるアールドゥヴィーヴルの世界へ、夏時間、旅しませんか?
フィガロジャポン編集長 森田聖美