大阪・関西万博のパビリオンも手がけた建築家・永山祐子の個展を新宿で開催。
Culture 2025.09.19
建築家・永山祐子の作品集および新書の出版を記念して『永山祐子個展 確かにありそうなもの』が、9月20日より新宿のAWASE galleryにて開催される。
名古屋にあるAOI CELESTIE COFFEE ROASTERYの大屋根に使われている多治見で焼いたオリジナルタイル。空を映すような美しい青のグラデーションが特徴となっている。
永山にとって約12年ぶりの個展となる本展は、大阪・関西万博(2025年)やドバイ国際博覧会 日本館(2020年)の万博パビリオンに関する展示、ジュエリーから高層ビルに至るまで、スケールや領域を横断し続ける永山祐子のデザインプロジェクトを、模型や素材、実際のプロダクトなどを通じて紹介する。
「会場はふたつの部屋で構成されています。ひとつ目の部屋には、作品集の『レシピページ』を思わせる展示が広がります。発想の種や、思いがけないブレイクスルーをもたらしたモノが並び、私の頭の中をそのまま形にしたような空間となっています。
もうひとつの部屋では、作品集の一章『動く建築』をテーマに、万博をはじめとするリユースのプロジェクトを実物のモックアップや映像を通して、かたちを変えながら未来へとつながっていく建築の姿として展示しています」と本展について永山はコメントを寄せている。
外装デザインと一部内装のデザインを担当した東急歌舞伎町タワーのファサードに使用されている青海波パターンのアルミキャスト。
展覧会をさまざまな角度から楽しめるよう、永山祐子自身による音声ガイドを会場で無料配信する予定。さらには永山が手がけたジュエリーや家具、出版本が販売されるのもファンには嬉しい。期間中、ぜひ会場に足を運んでみて。
東急歌舞伎町タワーのコンセプト模型。最初に永山祐子がイメージしたのは、歌舞伎町の沼地(街ができる前、この辺りは沼地だった)から湧き上がる人々の想いを象徴する噴水。以前、この場所の目の前のシネシティ広場にあった噴水の復活でもあった。
会期:2025年9月20日(土)〜10月12日(日)
会場:AWASE gallery
東京都新宿区新宿3-32-10 松井ビル8F
開)12:00〜19:00
休)月、火
入場無料
https://awase-gallery.com
AWASE gallery
E-mail : info@awasegallery.com
text: Natsuko Kadokura