【ひとり旅おすすめ】湯河原で文豪気分、本に囲まれた贅沢なおこもりステイ。
Culture 2025.10.11
何万冊もの蔵書を誇るラウンジ付き旅館やホテル、書店と宿泊施設が一体化したユニークな新アドレスなど、心地いい空間で知的好奇心を満たす、とっておきステイ。
ザ・リョカン・トウキョウ ユガワラ
[神奈川県足柄下郡]
クリエイターのための"カンヅメ"温泉宿。
旅館に併設する、おふろカフェ ひとま。本を読んだり執筆作業に集中できる仕切りのあるテーブル席が並び、食事もこちらで用意される。外来利用も可能。
谷崎潤一郎や国木田独歩といった数多くの文豪が筆を執り、『万葉集』でも湯河原温泉が詠われるなど、文学との縁が深い湯河原。その土地柄を生かし、"書く"ことにフォーカス。和室のほか、2部屋限定でクリエイターズルームを用意し、タイプライター式キーボードなど創作活動に役立つアイテムが置かれる。部屋にこもるもよし、インプットが必要になれば併設のカフェで過ごすもよし。約1000冊の本が並ぶカフェはフリードリンクが充実。文豪たちの名作のほか、作家志望者やイラストレーター向けの指南書が多いのも特徴だ。細部までこだわったおこもり空間は、ひとり客や連泊者が多いのも納得できる。
ものづくりを手助けする、指南書や名作たち。
『翻訳できない世界のことば』『万年筆画の教科書』といった本から、日本最古の和歌集『万葉集』まで、滞在中自由に読める。
夕食メニューで人気なのは、小田原港から届く新鮮な魚介をメインにした「湯河原手巻き寿司」。おこもりにぴったりな1日3食付きなど、プランによってメニューが替わる。
源泉掛け流しの湯河原温泉は、16時から朝8時まで自由に入浴できる。
ひとりで作業に集中できるクリエイターズルーム。創作のためのお役立ちグッズが豊富。
左:カフェに置かれた「冷蔵文庫」。自分の本と誰かが入れた本を交換できる仕組み。 右:湯上がりのチーズケーキ、最高!! オプションの人気スイーツ「ふろまあじゅ」。
The Ryokan Tokyo Yugawara
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上742
0465-63-3498
全12室 大浴場、共同シャワールームのみ クリエイターズルーム1名¥20,100~(1泊2食付き ※手巻き寿司プラン)
おふろカフェ ひとま
営)11:30~16:30 最終入館 不定休 現金不可
https://www.theryokantokyo-ofurocafe.com/
*「フィガロジャポン」2025年9月号より抜粋
●掲載している価格や営業時間、定休日、料理は変更される場合があります。特に輸入本は取材時から価格が変わる可能性があります。
●レストラン利用時や宿泊時に、別途サービス料や入湯税がかかる場合があります。
photography: Daisuke Yamada