あの京都の国際写真祭が、東京にやってくる!

Culture 2018.11.28

京都で目利きたちを魅了した、国際写真祭の新鋭たち。

『TOKYOGRAPHIE 2018』

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宮崎いず美『おにぎり山』2016年。意味を一刀両断に破壊する力のあるシンメトリー構図。

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リウ・ボーリン『ルイナール最高醸造責任者とぶどう畑にて、Liu Bolin for Ruinart』2017年。世界有数のメゾンのセレブリティも透明人間と化す。

 京都を舞台に毎年春に開催される『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』。国内外の重要作家の貴重な写真作品を、趣のある歴史的建造物やモダンな近現代建築の空間に展示するこの写真祭が、第6回を迎えた今年、初の東京巡回展を開催している。選り抜きのスペシャルエディションから、特に注目の新鋭作家を紹介したい。

 ボディペインティングを施した自身の姿を風景に紛れ込ませる中国の作家リウ・ボーリンは、世界最古のシャンパーニュ・メゾン、ルイナールとコラボレーション。世界遺産のセラーやブドウ畑に溶け込んだ。北京オリンピック前、急激な近代化政策で人々が住む家を追い立てられ、伝統的な街並みが取り壊される様を目の当たりにした彼が、無力感に苛まれていった無言の抗議パフォーマンスが本シリーズの発端。本展の『見えない男』は、複雑な工程から生まれる名酒の歴史や文化を文字どおり体現する。

 もうひとりは、タイム誌やリベラシオン誌で取り上げられ、いち早く海外で評価が高まった新星、宮崎いず美。美大在学中より、郊外の風景や日常のひとコマを舞台に、セルフポートレートをタンブラー上で発表。セルフィーという社会現象をパロディ化し、平凡な日常に潜むナンセンスな虚構世界を、どこか冷めた目で俯瞰する視点には共感する人も多いだろう。デジタルネイティブ世代ならではの二次元上の無敵の万能感は、マン・レイ、マウリツィオ・カテランの系譜に連なりながら、予測不能の軌道を描いて進化していきそうだ。

『TOKYOGRAPHIE 2018』
会期:開催中~2018年12月25日
東京都内6カ所
開催時間・休館日はプログラムによる
入場無料

●問い合わせ先:
info@tokyographie.jp
www.tokyographie.jp

※『フィガロジャポン』1月号より抜粋

réalisation : CHIE SUMIYOSHI

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