オスカーナイトが騒然! ウィル・スミス、妻への侮辱を理由にプレゼンターを殴る。

Culture 2022.03.28

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米現地時間27日夜に開催された第94回アカデミー賞授賞式で珍事が起こった。

最優秀ドキュメンタリー賞を授与するためにステージに上がったクリス・ロックが放った言葉が、ウィル・スミスの妻であるジェイダ・ピンケット・スミスの頭髪を揶揄するものだったのだ。

「ジェイダ、愛しているよ。『GIジェーン2』、それを見るのが待ちきれない」

クリスはそう笑い飛ばして、「素敵だろうね」と付け加えた。

実はジェイダは長年脱毛症で苦しんでおり、現在はスキンヘッドにしている。1997年の映画『G.I.ジェーン』は、デミ・ムーアが髪を短く刈り上げて女性将校を演じたことでよく知られているが、ジェイダの髪型とよく似ていたためにクリスはジョークのつもりで言ったようだが、その瞬間、ジェイダ本人は当惑した悲しそうな表情を浮かべている。

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しかし夫のウィル・スミスは黙っていなかった。ウィルは素早くステージに登壇して、クリスを平手打ち。客席に戻ってからも「俺の妻の名前をお前のf×××ingな口から遠ざけろ」と吠えている。その後も、ウィルから“F”ワードの発言が続出したため、放送は中断。場は一気に静まり返った。

この日ウィルは、主演男優賞に輝く栄誉を得たのだが、この行為が“暴行”に当たるという声も少なからず挙がっており、「The New York Post」は主演男優賞が剥奪される可能性もあると報じていた。

ちなみにアカデミーには、「行動規範に厳格なガイドライン」が設けられているが、これはハリウッドでの性的違法行為のスキャンダルを受けて2017年に発表されたものである。

「アカデミーの会員資格は、映画製作者の世界的なコミュニティの中で、選ばれたごく一部の人にのみ提供される特権です。会員は、映画芸術と科学の分野で卓越した成果を上げることに加え、人間の尊厳の尊重、包括性、創造性を育む支援環境といったアカデミーの価値観を守り、倫理的に振る舞う必要があります」と、米アカデミー協会会長のドーン・ハドソン氏は当時、会員に向けて書面を送っている。

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そして今回、アカデミーはウィルの行為について夜遅くに声明を発表。暴力を非難しつつも、それ以上については言及しなかったので、賞を返上することにはならずに済みそうだ。

「アカデミーはいかなる形の暴力も容認しません。今夜、私たちは第94回アカデミー賞受賞者を祝うことをうれしく思います。彼らは世界中の仲間や映画ファンから認められるこの瞬間にふさわしい人たちです」

 

一方で、夫妻の友人であるティファニー・ハディッシュ他、ウィルを擁護する声も続々集まっており、今回の一件はしばらく物議を醸すことになりそうだ。

photography: REX/AFLO, text: Eriko Kiryuin

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