「キャサリン皇太子妃はウィリアム皇太子を4人目の子どもとして扱う」宮殿使用人が話す意外な一面とは?
Celebrity 2025.02.13
王室専門家のトム・クインは著書『Yes Ma'am: The Secret Life of Royal Servants(原題)』の中で、バッキンガム宮殿の使用人たちの声を紹介している。これらのインタビューから、多くの驚くべき事実が明らかになった。
2024年6月15日、ロンドンのバッキンガム宮殿のバルコニーに立つ英国王室一家。photography: UPI/ABACA
バッキンガム宮殿の内幕を明かす一冊が、再び世間の注目を集めている。2月6日、トム・クインが新著『Yes Ma'am: The Secret Life of Royal Servants』を発表した。本書では、王室専門家である著者が、バッキンガム宮殿で働く使用人や料理人、その他の職員たちの証言を紹介している。彼らは匿名を条件に、ウィンザー家にまつわるいくつかの秘密を明かしてくれた。本書の中で取り上げられたテーマのひとつとして、キャサリン皇太子妃とウィリアム皇太子の関係について、雑誌「ヴァニティフェア」が報じている。父であるチャールズ3世と同様に、ウィリアム皇太子は決まった日課を好み、それが予期せぬ出来事によって乱されることを極度に嫌うという。そして、それが起こると、ウィリアム皇太子は怒りを爆発させることもあるようだ。しかし、そんな時に唯一彼を落ち着かせることができるのがキャサリン皇太子妃だという。「ウィリアム皇太子にキャサリン皇太子妃がいなかったら、どうなってしまうのか......」と、元宮殿職員はトム・クインに語っている。「彼女は皇太子とは違い、一生を通じて人に仕えられる環境で育ったわけではありません。そのため、彼が感情を抑えられなくなった時に、冷静に彼をなだめることができるのです。彼女はよく『ウィリアム皇太子がまるで4人目の子どもであるかのように接しなければならないの』と言っていますよ」。
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メーガン・マークルという"嵐"
メーガン夫人が王室に加わったとき、ウィンザー家の日常は大きく揺さぶられた。それは、ハリー王子の妻となったメーガン夫人自身にとっても同じだった。彼女はバッキンガム宮殿の住人たちに対し、温かいハグを惜しみなく交わしていたのだ。この挨拶は、アメリカではごく普通の習慣だったが、王室内では異例のことだった。そして、この振る舞いがある噂を引き起こすことになる。「こうしたハグやキスがきっかけとなり、一部の職員の間で『メーガン夫人がウィリアム皇太子と親しくなりすぎているのではないか』という噂が立ったのです」とトム・クインは語る。「もちろん、それは事実無根でした。しかし、この噂は結果的に兄弟の間にさらなる溝を生むことになったのです」。
トム・クインによると、メーガン夫人が王室に加わった際、バッキンガム宮殿内ではふたつの派閥が生まれたという。若い世代の職員たちは、彼女を「古い王室の伝統を打ち破ろうとする強い女性」として支持していた。一方で、年配の王室関係者たちは、彼女の考え方を快く思わず、「ミスティック・メグ」というあだ名で呼んでいたとされる。これは、「王室に対する考え方が、あまりにも現代的すぎて、あまりにもリベラルすぎる」ことを皮肉ったものだった。さらに、「メーガン夫人がハリー王子を"左寄りの環境活動家"へと変えてしまった」と非難する声もあったという。
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王室における「離婚経験者」たち
メーガン夫人が王室に加わった際、「離婚歴のある女性」という立場は彼女にとって決して有利には働かなかったようだ。王室内の一部では、彼女をウォリス・シンプソンと比較する声もあったという。ウォリス・シンプソンは、アメリカ人で離婚歴のある女性として知られ、かつてエドワード8世(エリザベス女王の叔父)と結婚したことで歴史に名を残した。エドワード8世は、彼女との結婚を理由に1936年に王位を退き、単なるウィンザー公となった人物である。しかし、王室内でこうした批判を受けたのは、メーガン夫人だけではなかった。実際、カミラ王妃もまた、ウィンザー家の一員となった当初、離婚歴があるという理由で数々の噂や陰口の的になっていたという。
カミラ王妃がウィンザー家に加わった背景には、「すべての人に愛された心のプリンセス、ダイアナ妃」の存在があったため、その立場はさらに難しいものとなった。トム・クインがその著書で説明している通り、当時、カミラとチャールズ皇太子の関係が深まるにつれて、ウィリアム王子とハリー王子は、彼女を「レディ・マクベス」、「西の魔女」、さらには「クルエラ」と呼ぶことがあったという。王室の専門家であるトム・クインは、カミラ王妃がチャールズ3世に対し、王室の伝統や義務に縛られた日常を放棄するように働きかけたことは、それほど驚くべきことではないと述べている。しかし、残念ながら、その願いは最終的に実を結ぶことはなかった。
From madameFIGARO.fr
text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi