フレンズ俳優マシュー・ペリーの死。検察官から新たな死の真相が明かされる。
Celebrity 2025.03.04
ドキュメンタリー『Matthew Perry: A Hollywood Tragedy(原題:マシュー・ペリー:ハリウッドの悲劇)』は、フレンズ俳優が薬物過剰摂取で亡くなった事件の闇に切り込んだ。

2023年10月28日、54歳で亡くなったマシュー・ペリーの死を今も悼むファンにとって衝撃的な事実が明らかになった。
米国のビデオ・オンデマンドサービス、「Peacock(ピーコック)」で2月25日にドキュメンタリー映画『マシュー・ペリー:ハリウッドの悲劇』が配信開始された。俳優の最後の数ヶ月を追ったこの作品は、死亡時に俳優の体内にあった麻酔薬ケタミンの量を明らかにした。俳優が自宅のジャグジーで溺死したそもそもの原因は体内の「高濃度のケタミン」にあり、これはうつと不安症状を抑える目的で個人アシスタントが点滴で投与したものだった。
俳優の死亡を調査した検察官のマーティン・エストラーダはドキュメンタリーの中で、「フレンズ」のチャンドラー・ビング役として有名だった俳優が、亡くなる前の5日間で27回のケタミン投与を受けていたことを明らかにした。「担当のプラセンシア医師は、医療訓練を受けていないアシスタントにケタミンを渡し、このアシスタントは危険因子の非常に高い人物に対して家でケタミンを投与していました。(中略)起訴状の焦点のひとつは、起訴された彼らがもっと常識的な行動をすべきだったということです。彼らは弱っている人間を利用し、欲にかられてペリー氏の命を危険にさらしたのです」
不透明な事件
マシュー・ペリーは事故死とされたが、2024年8月になり、俳優の死を引き起こした罪で5人が起訴された。長年のアシスタントだったケネス・イワマサは、ケタミン提供の共謀罪を認めた。薬物を渡した医師の1人、マーク・チャベスと、マシュー・ペリーの友人で仲介役を務めた疑いのあるエリック・フレミングも有罪を認めた。一方、俳優への違法薬物提供で起訴された医師のサルバドール・プラセンシアと、「ケタミン・クイーン」の異名を持つ麻薬ディーラーのジャスヴィン・サンガは無罪を主張している。
「以前は、人が亡くなっても過剰摂取した本人の責任とされることが多かったものです。ですが現在は違います。薬物依存を悪用し、死や重大な損傷を引き起こす結果をもたらした麻薬密売人らを起訴しています。不用意な行動をして他人の死を招いた場合、その人は責任を負わなければなりません」とドキュメンタリーでマーティン・エストラーダ検察官は語った。被告らへは3月4日、ロサンゼルスでの公判で判決が言い渡される予定だ。
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text: Juliette Gurunlian(madame.lefigaro.fr)