モナコのシャルレーヌ公妃、スペインのレティシア王妃......なぜ彼女たちだけは教皇のミサで白い服を着ていた?

Celebrity 2025.05.20

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5月18日にバチカンで新ローマ教皇レオ14世の就任を祝うミサがおこなわれた。出席した各国の王室メンバーのうち、何名かの妃は白い服で際立っていた。法王に謁見する際、女性は黒い服を着用するのが伝統的なしきたりだが、一部の女性は「白の特権」を有するからだ。

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モナコのシャルレーヌ公妃。photography: IPA/ABACA

この日、サン・ピエトロ大聖堂では聖歌の歌声に包まれながら伝統の儀式がおこなわれた。フランシスコ前教皇の死去に伴い、カトリック教会の第267代教皇として米国から初めて選出されたレオ14世の就任ミサだ。服もヴェールも黒づくめの女性ばかりのなかで、真っ白な姿が際立つ4人の女性がいた。

それはスペインのレティシア王妃、ベルギーのマチルド王妃、ルクセンブルクのマリア・テレサ大公妃、モナコのシャルレーヌ公妃だ。彼女たちが白い服だったのは、伝統的にカトリック国だった一部の国の王妃らが享受する「白の特権」(フランス語では「privilège du blanc」、イタリア語では 「privilegeio del bianco」)に従ったものだ。

この特権を有するカトリック教徒の王妃たちはローマ教皇に公式謁見する際、白い服とヴェールをつけることが許される。今日、この特権を有する女性は世界に7人しかいない。スペインのレティシア王妃、ベルギーのマチルド王妃、モナコのシャルレーヌ公妃、スペインのソフィア前王妃、ベルギーのパオラ前王妃、ルクセンブルクのマリア・テレサ大公妃、ナポリのマリナ公妃だ。

この特権の起源は何世紀も前にさかのぼる。主に16世紀以降、バチカンが特定のカトリック君主に名誉称号を与えるのに伴って、徐々に根付いていったものだ。たとえば、スペインの国王には、歴史的な教会への忠誠を反映した「最もカトリック的な王(Rex Catholicissimus)」の称号が与えられた。これとともに白い服の着用は純潔の証、教皇への忠誠の証、これらの君主国とカトリック教会との特別な関係の証となった。

もっともこの特権は行使しなくてもいい。例えば、2022年8月、モナコのシャルレーヌ公妃は、当時のローマ教皇フランシスコに謁見する際、「シチリアの未亡人」風の黒い服を選んだ。

From madameFIGARO.fr

text: Léa Mabilon (madame.lefigaro.fr)

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