ドレスコードで「カクテルドレス」が求められている場合は何を着ればいい?
Celebrity 2025.12.28

カクテルドレスは、舞踏会用の華やかなドレスでも、オフィス向けのきちんとしたスーツでもない。意図されたエレガンスと程よく計算されたカジュアルさ、その絶妙な境界線に立つ装いである。ポイントは、やりすぎず、かといって控えめすぎないことだ。

映画『マディのおしごと 恋の手ほどき始めます』上映会に出席したジェニファー・ローレンス。(ラスベガス、2023年4月24日)photography: Eric Charbonneau / Getty Images
ドレスコードでカクテルドレスが求められるとき、そのテーマに戸惑うことがある。ロングドレスで華やかさを強調するべきか、それともあえてカジュアル寄りの装いにするべきか。ポイントは、フォーマルとカジュアルの絶妙なバランスを見つけることにある。トレンド専門家でデザイナーのソフィ・マラゴラが、このあいまいなドレスコードの秘密と、周囲と差をつけるためのコツを教えてくれる。
イブニングドレスでも普段着でもないカクテルドレスは、絶妙なバランスを保つ装いである。「ドレッシーカジュアル」と呼ばれ、堅苦しくなく、快適で華やかなエレガンスを演出する。歴史的には、1920年代初頭にシャネルがその原型を考案し、1940年代後半にクリスチャン・ディオールによって「カクテルドレス」という言葉とスタイルが広まった。当時は午後の社交会のためにデザインされ、イブニングドレスほどフォーマルではないが、日中の服装よりはるかに洗練されていた。それから約1世紀を経たいまも、このドレスコードは進化を続け、新たなファッションスタイル志向に合わせて変化している。
オリジナリティを楽しむ
「カクテルドレス」と聞くとまずエレガントな装いを思い浮かべる。しかし、クラシックなイブニングドレスや伝統的なタキシードとは異なり、自由でクリエイティブな表現が可能なスタイルである。トレンド専門家でデザイナーのソフィ・マラゴラは言う。「フォーマルな夜のイベントでは正装が求められますが、カクテルドレスはもっとリラックスした装いです。ロングドレスも堅苦しいタキシードも、蝶ネクタイも不要です。」さらに彼女は続ける。「カクテルドレスは、昼間よりも大胆な装いを楽しめる機会でもあります。同時に、夜のイベント特有のフォーマルすぎる雰囲気は必要ありません。」このように、定番から少し外れた自由な選択を楽しめるのが、カクテルドレスの魅力である。
今日では、従来のルールにとらわれず、新しい発想や自由な表現が広がっている。タキシードジャケットをゆったりしたパンツと合わせたり、レザーやベルベットのスカートをサテンのブラウスと組み合わせたり、スパンコールのカーディガンもデニムと一緒に楽しめる時代である。「少し自分のスタイルを崩すのも楽しいものです。カクテルドレスのドレスコードでは、服で自由に遊べますし、普段のアイテムとの組み合わせも可能です」と彼女は語る。
ミックス&マッチの美学
個性的に見せる秘訣は、「ミックス&マッチ」の工夫がポイントかもしれない。トレンド専門家はこうアドバイスする。「ヴィンテージのアイテムとモダンなデザインを組み合わせることで、かなり差がつきます。」ヴィンテージはかつてないほどトレンドとなり、環境や消費に配慮する若い世代は、ますますセカンドハンドファッションに目を向けている。この動きはデザイナーズアイテムにも広がっている。「若い世代は、古いアイテムとモダンなデザインを組み合わせて、独自のスタイルを作ることを好みます。例えば、Vintedで見つけたフェイクファーのジャケットをドレスと合わせる、といった具合です」と彼女は言う。
カクテルスタイルでは、このように時代やアイテムの垣根を越えて自由に遊ぶことができる。大手ブランドもこの高まりを素早くキャッチし、こうした新しいムードを楽しめる華やかなコレクションを次々と展開している。「MANGOやZARAといったブランドでは、ベルベット素材やスパンコール、ラメをあしらった、特別なシーン向けのアイテムが揃っています」と彼女は話す。
アクセサリーや小物使いが差を生む
「大胆なチョイスに挑戦するのにぴったりな機会です。存在感のあるジュエリー、スーパーハイヒール、あるいはピンヒールにシースルータイツを合わせるのも良いでしょう」とソフィ・マラゴラは語る。特に靴は重要な役割を果たし、この種のイベントではスニーカーは避けるべきだ。「夜の雰囲気に合った、エレガントでありながら大胆なスタイルを選ぶチャンスです」と彼女は説明する。
ただし、ファッションの"落とし穴"には注意が必要だ。彼女によれば、頭からつま先まで同じテイストでまとめた「トータルルック」や、自分らしさを感じられない装いは避けたいところだという。「大切なのは、自分らしさを保ちながらスタイルを楽しむこと。着心地がよく、自信を持てる装いであることが何より重要です」と彼女は語る。
From madameFIGARO.fr
text: Lou Revel (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi






