Charaとモトーラ世理奈が語る、「好き」の見つけ方。
Culture 2020.09.02
女子にとって永遠の憧れであるアーティストCharaと、モデルだけでなく俳優としても才能を開花させたモトーラ世理奈。世代を超えて共鳴するふたりが“好き”を語る。
お守りのような、魔法のような……
“好き”の波長って、すごく大切。Chara
物語の中に住んでいるみたいな、
あったかくて優しいCharaさんが好き!Motola
妖精のような愛おしさで瞬時に周囲の人々を魅了するふたりは、相思相愛。その間には、どこか似た不思議な空気感が漂う。まるで同じ惑星から舞い降りたような……。永遠の可愛さに包まれた「惑星」の秘密を探るため、ふたりをカタチづくる“好きなもの”の見つけ方について、紐解いてもらった。
Chara:私にとっての“好き”って、大げさに言うとタトゥーを入れるような決意や覚悟みたいな感じ。お守りのような誠実な想いだったり、魔法みたいな神秘性だったり。それを感じるモノやヒトに、“好き”を感じるかな。
モトーラ:私はすごく単純で、ふわふわしてて、いい匂いがして、温かいもの。でも、生まれた時からずっと好きなものもあるし、1年前には好きだったのに、最近は好きじゃないってものもある。私はまだ明確に何が“好き”かはわからないけど、答えはいつもひとつじゃないって思ってます。
Chara:“好き”って、それを調べたり、探したりしていく中で、想像したり、体験したりして、良い波長だなって感じることなんだと思う。だから“自分の好きがわからない”って人は、本当はいないはず! でも、選ぶことが苦手っていう人はいるよね。
モトーラ:私も自分の“好き”がまだよくわからないけれど、ここ2〜3年でCharaさんやいろんな方に出会って、少しずつ自分が“特に好きなもの”をわかってきた気がしていて。でも、
それすら、これから知らない景色を見たら変わってしまうかもしれない。ただそうやって、行った場所や出会った人に影響を受けて、自分の“好き”を少しずつ見つけながら、おばあちゃんになりたいなって思います。
Chara:“好き”に素直になること、“好き”と言える勇気って大事。人と同じでも、違っていてもね。
CHARA
Edのウォールペイント
「中庭に大好きな三角葉ミモザの木が3本あったんだけど、雪で2本倒れてしまって......。ハニーマスタード色の花弁の少ないフラワーモチーフで、ポップなウォールペイントがいいなってお願いしたら、Edが描いてくれました」
ヴィンテージのグラス
「ヴィンテージの食器も大好きで、ネットで探すことも。これもゴールドの花弁デザインが可愛くてパッと目にとまり、思わずポチッとしたもの。大きな丸い氷を入れたり、ミントやライムを入れたりすると、より可愛い!」
RACHEL COMEYのドレス
「彼女が作るドレスやシューズには、女性らしさを引き出してくれる独特の哲学があるんです。仕事も恋愛も子育ても欲張りたい私にはちょうどいい! 実は20AWでChara×RACHEL COMEYコラボを予定してます」
妹夫婦からのプレンゼント
「Rie Kanemitsuのリングはたまたまネットで見つけて、可愛いねって話していたら、誕生日に妹夫婦がプレゼントしてくれました。私にとってステージに出る時のお守りみたいな存在です」
MOTOLA
“好き”の連鎖が調和を生む。
モトーラ:私自身は、最初から“これは嫌い”ってあんまり思わなくて。それがいいのか悪いのかわからないけど、受け入れる器を大きくしておくことは、自分の好みを知るひとつの方法かなって思います。いろんな人がいるからこそ、いろんな好きがあって、その中で同じ“好き”を持っている人が繋がって、さらに膨らんでいって……。そんなことが仕事の中で連鎖して、いまはすごく楽しいなって思います。
Chara:仕事も学校も家族も、すべてが協調しながら共生して、調和しながら繋がっていくものだよね。その中で、自分くらいは自分のことを信じてあげて、“好き”をふわっと、でも一生懸命に伝えることって大切。
モトーラ:私はCharaさんのお家に初めてお邪魔した時にいただいたスープが、たまらなくおいしかった! あの瞬間に“好き”を確信しました。
Chara:(笑)。私は、もう全部がやわらかいモトちゃんが大好きよ!
1991年にシングル「Heaven」でデビュー。以来、圧倒的な存在感で日本のポップシーンを牽引し続けている。今回自らがホスト役を務める「Rainbow Staircase」という新プロジェクトを始動。デビュー29周年を迎える翌日の9月22日からは、LINE CUBE SHIBUYAにて限定座席指定と生配信で開催する記念ライブが決定。https://w.pia.jp/t/chara-30years
Serena Motola
1998年10月9日生まれ。2015年にモデルとして活動を始め、多くのファッション誌で活躍。18年『少女邂逅』で女優デビュー。今春、初主演を務めた『風の電話』は第70回ベルリン国際映画祭で国際審査員特別賞を受賞。
*「フィガロジャポン」2020年7月号より抜粋
réalisation : SACHICO MAENO