いまも芸術家たちを刺激する、女流詩人の半生を描く映画。
Culture 2017.09.01
アメリカ女性詩人の草分けの、秘めた反抗心と慕情に迫る。
『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』
旧弊な教育と肌が合わず、マサチューセッツ州の名門女子校を退いてエミリは故郷の屋敷に帰還する。南北戦争の動乱に耳を澄ませ、愛する肉親の死を看取りながら、55歳独身の生涯をここで終えた19 世紀女性詩人の半生記。灯火や扉を生かした室内シーンは詩的恍惚をもたらし、緑萌える庭は妻ある牧師への恋慕の場と化す。社会や教会への「静かな反抗」を研ぎ澄ませ、多くが死後発見された彼女の詩には、少女期以来の畏怖と憧れが宿る。
『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』
監督・脚本/テレンス・デイヴィス
2016年、イギリス・ベルギー映画125分
配給/アルバトロス・フィルム、ミモザフィルムズ
岩波ホールほか全国にて公開中
http://dickinson-film.jp
監督・脚本/テレンス・デイヴィス
2016年、イギリス・ベルギー映画125分
配給/アルバトロス・フィルム、ミモザフィルムズ
岩波ホールほか全国にて公開中
http://dickinson-film.jp
*「フィガロジャポン」2017年9月号より抜粋
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