安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮﨑あおいが映画祭に!

特集

明日10月25日(水)から開幕する東京国際映画祭。今年は30回目というアニバーサリーイヤーを迎える。そんな記念すべき年に、いま世界に発信したい日本の作品を独自の視点でセレクトする「Japan Now」部門では、日本映画界で輝く4人のミューズ、安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮﨑あおいを特集。蜷川実花がスペシャルビジュアルを撮影したことでも話題となっている。日本映画界のクリエイターをインスパイアし続ける、彼女たちの魅力にクローズアップ! 東京国際映画祭での上映作品と併せてご紹介。

171023_tokyo_film_fes_01.jpg東京国際映画祭2017「Japan Now」スペシャルビジュアル。撮影:蜷川実花

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>>安藤サクラ:儚さと、主役をも凌ぐ存在感を併せ持つ。

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安藤サクラ
儚さと、主役をも凌ぐ存在感を併せ持つ。

1986年2月18日、東京都生まれ。奥田瑛二を父に、エッセイストの安藤和津を母に、映画監督の安藤桃子を姉に持ち、サラブレットと呼ばれながら、やっかみ者をも黙らせる天賦の表現力で観る者を魅了してきた安藤サクラ。2007年に父の監督作『風の外側』で本格デビューした後、翌08年、園子温監督作『愛のむきだし』に満島ひかりらと出演。天使と悪魔の顔を使い分ける新興宗教の幹部という狂気の役どころで園の期待におおいにこたえた。

さらなる快進撃を見せたのは2012年。可憐さを封印してスケ番役を演じた『愛と誠』(12年)でも、ラブホテルでカラオケをかけて熱唱するデリヘル嬢役『その夜の侍』(12年)でも、一瞬にして主役を喰ってしまう破格の存在感を発揮。続く『かぞくのくに』(12年)では北朝鮮から一時帰国する兄を待つ在日朝鮮人の妹というヒロインを繊細に演じきり、映画を大きな成功に導いた。

そして、祖母の介護の経験から生まれた姉、安藤桃子監督作『0.5ミリ』(2013年)と、20代の肉体をすべて捧げたという武正晴監督作『百円の恋』(14年)でも絶賛される。芝居をすることで混沌とした頭の中のバランスを保ってきたという彼女。透き通って儚げな彼女がひとたび芝居に入れば、別の生き物に変わる瞬間を何度も目にし、瞠目させられてきた。

『かぞくのくに』
10/29(日)14:40〜

登壇ゲスト(予定)/Q&A:ヤン・ヨンヒ(監督)、安藤サクラ(女優)

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帰国事業によって、北朝鮮に渡った兄(井浦新)が病気療養のため、日本に一時滞在を許される。そんな兄を、妹(安藤サクラ)をはじめとする家族は喜びとともに迎えるが、兄には北の監視(ヤン・イクチュン)が目を光らせていた。

脚本・監督/ヤン・ヨンヒ
出演/安藤サクラ、井浦 新、ヤン・イクチュン、京野ことみ、大森立嗣、村上淳、省吾、諏訪太朗、宮崎美子、津嘉山正種
2012年、日本映画 100分
配給/スターサンズ
©2011 Star Sands, Inc.

『0.5ミリ』
10/29(日)10:00〜

登壇ゲスト(予定)/Q&A:安藤サクラ(女優)、安藤桃子(監督)

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思いがけない事件ですべてを失ったヒロイン、サワ(安藤サクラ)が、生きていくために押しかけヘルパーとなる。柄本明、坂田利夫、草笛光子、津川雅彦らが演じるワケあり老人とサワとのかけ合いにより、人生を描いてゆく安藤桃子監督作。

監督・脚本/安藤桃子 
出演/安藤サクラ、津川雅彦、柄本明、坂田利夫、草笛光子
2013年、日本映画 196分
配給/彩プロ
©2013 ZERO PICTURES / REALPRODUCTS

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>>蒼井優:瑞々しい少女が見せる新境地。

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蒼井優
瑞々しい少女が見せる新境地。

1985年8月17日、福岡県生まれ。岩井俊二に見いだされ、16歳の時に『リリィ・シュシュのすべて』(2001年)で映画デビューを飾った蒼井優。続く同監督の『花とアリス』(04年)では鈴木杏とともに主演を務めた。愛らしい面差しに加え、すらりと伸びた手足の表情まで豊かなバレエ少女は煌めく青春の輝きを体現して、カメラに愛される才能を見せつけた。

続く李相日監督作『フラガール』(06年)でも日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞したが、低迷する炭坑町をフラダンスで救おうと奮闘する瑞々しい少女はまさにこの映画の主役だった。彼女がプラットホームでフラを踊りながら思いの丈を伝えるラストシーンは観る者の涙を誘い、映画を大ヒットさせ、多数の映画賞を引き寄せた。また12年には、山田洋次ファミリーに迎え入れられ、『東京家族』の一員に。

さらに永遠の少女は、山下敦弘監督の切ないラブストーリー『オーバー・フェンス』(16年)でキャバクラ嬢に挑戦。不器用にしか生きられないながら、汚れても心の奥底に純なるものを感じさせるヒロイン役で観る者の心を掴み、新境地を開いた。阿部サダヲ、竹野内豊、松坂桃李らを相手にヒロインを演じた最新作『彼女がその名を知らない鳥たち』(17年)も、『オーバー・フェンス』の役柄にどこか通じる白石和彌監督作だ。

『花とアリス』
10/30(月)18:50〜

登壇ゲスト(予定)/Q&A:岩井俊二(監督)、鈴木杏(女優)、蒼井優(女優)

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ともにバレエを習うハナ(鈴木杏)とアリス(蒼井優)は幼なじみ。通学電車で宮本(郭智博)に恋したハナは、高校で彼の所属する落語研究会に入部。ところがうっかりついた嘘により、宮本とアリスを急接近させることになり……。

監督・脚本・音楽・プロデューサー/岩井俊二
出演/鈴木杏、蒼井優、郭智博、平泉成、木村多江、相田翔子
2004年、日本映画 135分
配給/東宝
©2004 Rockwell Eyes・H&A Project

『家族はつらいよ2』
10/30(月)15:20〜

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橋爪功、吉行和子、妻夫木聡、中嶋朋子、林家正蔵らの共演で、熟年離婚を描いた山田洋次監督喜劇の続編。今回は周造(橋爪)の運転を案じた家族が、免許返上させようと進言を押しつけ合っているうちに、周造が交通事故を起こしてしまい……。

原作・監督・共同脚本/山田洋次
出演/橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優
2017年、日本映画 113分
配給/松竹
©2017「家族はつらいよ2」製作委員会

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>>満島ひかり:コメディセンスも抜群の女優が全身全霊で挑む近作。

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満島ひかり
コメディセンスも抜群の女優が全身全霊で挑む近作。

生年月日は奇しくも宮﨑あおいと同じ1985年11月30日。沖縄県生まれ、沖縄アクターズスクールで学び、音楽ユニット「Folder」でデビューしながら、演技への思いをぶつけた『愛のむきだし』(2008年)の鮮烈な演技で一躍その名を轟かせた満島ひかり。翌年の『川の底からこんにちは』(09年)、安藤桃子監督作『カケラ』(09年)で同世代の気鋭監督のミューズとして活躍し、李相日監督の『悪人』(10年)では柄本明、樹木希林、妻夫木聡、深津絵里ら達者な俳優が競演するなか、最も若い満島のリアルな演技が求心力を発揮した。

『駆込み女と駆出し男』(15年)ではコメディセンスもうかがわせ、4度目のアカデミー賞助演賞を受賞。同時に「Woman」「トットてれび」「カルテット」など、テレビドラマでもその迫真の演技はお茶の間を驚かせ、熱烈な人気を誇る。

そして今年は、妻夫木聡と兄妹を演じた『愚行録』(17年)、島尾敏雄・生誕100年を記念した越川道夫監督作『海辺の生と死』(17年)に出演。島尾に小説の霊感を与えながら、自らも書き手となった妻の島尾ミホをモデルとした女性を演じた。奄美に出自を持つ彼女が島の巫女のような存在感を放ちながら、楽園につかのま燃え上がる極限の愛を全身全霊で演じた『海辺の生と死』は、30代前半を飾る満島ひかりの代表作と呼べる作品だ。

『愚行録』
10/27(金)11:25〜

登壇ゲスト(予定):Q&A:石川慶(監督)、満島ひかり(女優)

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サラリーマン一家殺人事件を追う記者(妻夫木聡)が、事件から1年ぶりに取材を始めると、知られざる被害者夫婦の実像が浮かび上がってくる。そんな記者には娘を虐待した罪で逮捕された妹(満島ひかり)がいるが……。石川慶監督作。

監督/石川慶
出演/妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣、中村倫也、松本若菜、眞島秀和、濱田マリ、平田満
2017年、日本映画 120分
配給/ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
©2017「愚行録」製作委員会

『海辺の生と死』
10/27(金)15:20〜

登壇ゲスト(予定)/Q&A:満島ひかり(女優)、越川道夫(監督)

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1944年、沖縄が陥落した際に本土を死守するため、奄美群島の加計呂麻島に特攻艇の秘密基地が作られる。その隊長として赴任してきた若い海軍中尉(永山絢斗)と島の国民学校の代用教員(満島)が出会い、心を通わせ合う。

脚本・監督/越川道夫
出演/満島ひかり、永山絢斗、津嘉山正種、井之脇海、川瀬陽太
2017年、日本映画 155分
配給/フルモテルモ、スターサンズ
©2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ

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>>宮崎あおい:愛くるしい顔立ちの奥に感じる芯の強さ。

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宮崎あおい
愛くるしい顔立ちの奥に感じる芯の強さ。

1985年11月30日、東京都生まれ。カンヌ映画祭で国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞した『EUREKA ユリイカ』(2000年)で、実の兄・将とともに、バスハイジャック事件の生き残りの兄妹を鮮烈に演じた宮﨑あおい。「大津波がくる。いつかきっと……。みんないなくなる」と呟いた、強い光を放つ瞳がこの青山真治監督作を忘れられないものにした。

愛くるしい顔立ちと、透明感のある演技で絶大なる人気を博し、『NANA』(05年)や『ソラニン』(10年)など、ヒットメーカーとして活躍。一方で、06年のNHK連続テレビ小説「純情きらり」のヒロイン、22歳という若さで08年のNHK大河ドラマ「篤姫」の主演を務めるなど、若手女優の実力派として全国津々浦々の支持を獲得。

李相日監督の『怒り』(16年)では、渡辺謙、松山ケンイチらを相手に、体重を増やして、自分を愛せない娘が人を信じることの難しさを演じきり、新境地を開いた。最近では葛飾北斎の娘「お栄」を演じたNHKドラマ「眩(くらら)〜北斎の娘〜」で化粧っ気のない“お栄”の静かに燃える画業へ思いと江戸の粋を演じて円熟を見せつけたばかり。一転、西島秀俊と夫婦役を演じる『ラストレシピ 麒麟の舌の記憶』(17年11月3日公開)では、控えめながら芯の強い戦中の日本女性を凛とした存在感で演じている。

『EUREKA ユリイカ』
11/01(水)14:50〜

登壇ゲスト(予定)/Q&A:青山真治(監督)、宮﨑あおい(女優)

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九州で起きたバスジャック事件に逢い、生き残った運転手(役所広司)、兄(宮﨑将)と妹(宮﨑おあい)。ある日、運転手は兄妹を訪ね、共同生活を始める。雄大な九州の風景を背に、心に傷を負った者たちの旅を通して再生を描く感動作。

監督/青山真治
出演/役所広司、宮﨑あおい、宮﨑将
2000年、日本映画 217分
配給/サンセントシネマワークス
© 2001 J‐WORKS FILM INITIATIVE

『怒り』
11/01(水)11:05〜

登壇ゲスト(予定):Q&A:宮﨑あおい(女優)、李相日(監督)

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吉田修一小説の映画化。現場に「怒」の文字を残して消えた犯人が整形手術を繰り返し逃亡する間、モンタージュ写真に似た男が千葉、東京、沖縄に現れる……。妻夫木聡、綾野剛、森山未來、広瀬すずらの豪華共演も話題に。

監督・脚本李相日
出演/渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮﨑あおい、妻夫木聡
2016年、日本映画 142分
配給/東宝
©2016 映画「怒り」製作委員会

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第30回東京国際映画祭
期間:2017年10月25日(水)〜11月3日(金・祝)
会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほか
http://2017.tiff-jp.net

texte : REIKO KUBO

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